研究課題/領域番号 |
04205121
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
近藤 保 東京理科大学, 薬学部, 教授 (70084415)
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研究分担者 |
牧野 公子 東京理科大学, 薬学部, 助手 (40147509)
村松 延弘 東京理科大学, 薬学部, 講師 (10112905)
大島 広行 東京理科大学, 薬学部, 教授 (60176873)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | モルモット多形核白血球 / 表面電位 / 貧食 / 単糖類結合ラテックス粒子 / 表面親水度 |
研究概要 |
高分子微小球としてポリスチレンラテックス粒子を用い、その表面にグルコース、マンノース、グルクロン酸及びN-アセチルニューラミン酸を化学的に結合し、モルモット多形核白血球によるこれらのラテックス粒子の貧食の程度を白血球による酸素消費とケミルミネッセンス強度を測定することにより評価し、単糖類の化学構造の差が貧食にいかなる影響を及ぼすかを検討した。用いたラテックス径は貧食のもっとも起こりやすい500nm付近に固定し、またその表面電位はできるだけ狭い範囲に納まるように調整した。 グルコースあるいはマンノースを結合したラテックス粒子の貧食の程度は裸のラテックス粒子のそれととほぼ同じであったが、ライムノース、グルクロン酸、N-アセチルニューラミン酸を結合したラテックス粒子は貧食されにくかった。この結果を糖の化学構造とともに、ラテックス粒子表面への糖の結合量及びラテックス粒子の表面電位を考慮しながら解釈した。グルコースとマンノースのラテックス粒子表面への結合量はほぼ同じで、表面電位も約30mVで大きな差はなかった。したがって、この場合は糖の化学構造の違いはラテックス粒子の貧食に影響していないと考えて良い。ラムノースの結合量はグルコースとマンノースの約2倍であり、表面電位は28mVであったから、この場合の貧食の低さは糖の結合量が大きいためラテックス粒子表面の親水性の増加によるものであろう。これに対し、グルクロン酸及びN-アセチルニューラミン酸を結合したラテックス粒子表面の親水性は、糖の水酸基と負電荷のためかなり増大するので、白血球により貧食されにくくなると結論された。
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