研究課題/領域番号 |
04205123
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
加藤 政雄 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (70214400)
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研究分担者 |
長崎 幸夫 東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (90198309)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 含ケイ素ポリマー / リチウムジイソプロピルアミド / 4-メチルスチレン / 4-ビニルベンジルリチウム / 4-アリルスチレン / α,p-ジメチルスチレン / 酸素透過膜 / 電子線レジスト |
研究概要 |
本研究は我々が見いだしてきた新規反応をベースとして新しい含ケイ素高分子材料を合成し、その膜特性に関して検討したものである。 我々の見い出したリチウムジイソプロピルアミド(LDA)による4-メチルスチレン(MST)のリチオ化反応は重合官能基を有するカルボアニオン(VBL)を与える。このVBLは新規モノマーあるいはオリゴマー合成の中間体として有用であった。たとえばVBLにクロロシラン化合物を加えると、一段で2つのシリル化が起こり、複数のシリル基を有するモノマーが合成できた。また2つのクロロシリル基を有する化合物を用いると、アニオン重縮合反応が進行し、反応性ビニル基を側鎖に有する含ケイ素オリゴマーが生成した。またこの反応はMSTの代わりにアリルシランを用いても進み、主鎖に反応性オレフィンを有する含ケイ素オリゴマーIが生成した。 LDAによるリチオ化反応は4-アリルスチレンあるいはα,p-ジメチルスチレンなどのモノマーに拡張された。これらのリチオ化およびシリル化反応により、複数のアルキルシリル基を有するアリルスチレン誘導体(II)およびα-メチルスチレン誘導体(III)が合成された。IIはアリル基を有する含ケイ素モノマーであるものの、ラジカル重合により容易に高重合体を与えた。またIIIはアニオン重合により単分散のポリマーを与えた。 オリゴマーIはそれ自身では膜にならないものの、多項膜に担持させ、ガス透過能を求めたところ、高いケイ素含有量に基づく、酸素選択透過特性を有することがわかった(PO_2/PN_2=4.4)。ポリ(II)もまた高い酸素透過選択性を示した。 ポリ(III)は平衡重合能に基づく解重合が期待できるため、薄膜の電子線レジスト特性を検討したところ、ポジ型の挙動を示した。
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