研究課題/領域番号 |
04208102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
米倉 伸之 東京大学, 理学部, 教授 (30011563)
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研究分担者 |
河村 善也 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (00135394)
辻 誠一郎 大阪市立大学, 理学部, 講師 (20137186)
小野 有五 北海道大学大学院, 環境科学研究科, 教授 (70091890)
福田 正己 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (70002160)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1992年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | モンゴロイド / 最終氷期 / 古地理 / 古環境 / 古気候 / 古生態 / 東アジア / 自然環境 |
研究概要 |
1.日本列島・東アジア・アメリカ大陸・オセアニアにおける最終氷期以降の古地理・古気候・古生態について今年度までに収集した情報を整理して、古環境の復元を試みた。とくに日本列島を含むアジアについて、最終氷期極相期(約2万年前)における海岸線、氷河・周氷河地形の分布、植物相・動物相などの復元図を作成した。 2.東アジアにおける最終氷期の編年と古環境について検討して、先史モンゴロイド集団が極北アジアへ進出・拡散した時期について、復元された古環境と整合的な仮説を提出した。 2-1・酸素同位体ステージ3(カルギンスキー亜間氷期)の時期は寒冷気候と温暖気候が1000年周期ではげしくくりかえしていた。シベリア地域におけるマンモス化石の産出年代が3万年前以前と1万5千年前以降のものが多く、2万年前前後のものは少ない。最終氷期極相期(酸素同位体ステージ2)には、寒冷で乾燥した気候が長期にわたって卓越しており、マンモス動物郡もシベリア極北地域から逃避して南下していた可能性があり、その時期に中国東北地方から多数のマンモス化石が産出することもそれを支持する。 2-2・このような編年と古環境から、先史モンゴロイド集団は、従来考えられていた時期(2万年前前後)より古いカルギンスキー亜間氷期(ステージ3の温暖気候下)に、極北に進出し、ステージ2の時期には南下あるいは東方に逃避していったのではないか。北アメリカ大陸の無水回廊の存在は、2万1千年前以前および1万2千年前以降に限定される。北アメリカ大陸本上に先住民が2万1千年前以前に到達していた可能性も高いことが示唆された。
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