研究課題/領域番号 |
04210103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
丹羽 冨士雄 埼玉大学, 政策科学研究科, 教授 (70091915)
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研究分担者 |
森 俊介 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (80147503)
菊池 純一 青山学院女子短期大学, 教養学科, 助教授 (80195205)
馬場 靖憲 埼玉大学, 政策科学研究科, 助教授 (80238229)
児玉 文雄 埼玉大学, 政策科学研究科, 教授 (20016538)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 技術開発 / パラダイムシフト / 創造業 / 多様化 / 技術表現化 / 技術融合 / 制度革新 / オプション分担 |
研究概要 |
標題に示す研究は、平成2年度から今年度まで3年間にわたるものである。従って、本年度は昨年度までに蓄積した研究をまとめると共に、新しい展開を求めることに務めた。各研究課題の核のなっているのは技術開発に関するパラダイム変換の枠組みである。パラダイムは次の7分野でシフトしているとしている。すなわち、(1)企業形態で「製造業から創造業へ」、(2)事業形態で「単一技術から多角的技術基盤へ」、(3)研究開発で「同業者との競争から見えざる敵との競争へ」、(4)技術開発で「線形思考から需要の技術表現化へ」、(5)技術革新で「技術突破から技術融合へ」、(6)技術普及で「技術革新から制度革新へ」、(7)国際協力で「費用分担からオプション分担方式へ」である。 この枠組みを基に、いくつかの方向で研究を深めた。第1の方向は言うまでもなくこの枠組みを深める研究である。例えば、技術融合に関しては具体的実例をさらに収集するとともに、その理論を精緻にした。また、いわゆるハイテク技術を再検討し、その性格を明確にして再定義し、2種類のハイテク技術が存在すること、それに適した研究開発マネジメントが存在することも明らかにした。さらに、多角化に関しては研究開発活動の多様化を構造的に明らかにした。第2の方向はこの枠組みの限界を示したりあるいはそれを越える研究である。例えば、光先端技術を対象にした研究では、新技術導入による産業構造の生成と変化を詳細に跡づけ、一方目的を失った旧来技術が多様化していることを明らかにした。この点でこの研究は、当初の枠組みをさらに広げ充実する方向で深めたものと言える。第3の方向は、主として製造業を対象にした当初の枠組みを他の分野にも応用する研究である。具体的には、ソフトウェア産業を対象にその技術開発を分析した結果、その態様がパラダイム変換の枠組みに当てはまることを明らかにした。また、世界各地域のマクロなエネルギー需給と環境、特にCO2発生構造の分析では、オプション分担等の基礎的知見を得ることができた。 このような実績を基に各メンバーは今後とも関連する研究を深める計画である。
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