研究課題/領域番号 |
04210113
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村上 陽一郎 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40012504)
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研究分担者 |
中島 秀人 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (40217724)
蛭田 庸代 南山短期大学, 人間関係研究センター, 講師 (70189877)
吉田 忠 東北大学, 文学部, 教授 (60004058)
開原 成允 東京大学, 医学部, 教授 (30010234)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 医療 / 安全性 / 危険 / 事故 / 病院 / 抗生物質 / 国際的調和 |
研究概要 |
本年度は、前年度に引き続き、資料集めとデータの蒐集を重ねる一方で、その分析とそれに基づく提案の作製に盡力した。詳しくは、報告書に記載されているが、とりわけ、研究の継続中に社会問題化した院内感染(MRSA感染による)に関しては、やや重点的に考察の対象とすることにした。 そうした中で、最終的な提言として纒め上げられた事項の中で、重要と思われるものを下記に列挙することで、研究実績の概要の報告としたい。 i)医療機関全体をカヴァーするような、何らかの「安全性」に関する検討・指針の策定などを行う社会的制度が必要である。 ii)各医療機関内にも、同様の制度の制定が望まれる。それは、極く一部の医療機関内ですでに実施されている事故カンファレンスの如きものであってもよい。 iii)現在の医療内容の構造的問題に由来するような安全性への侵害がある得る(例えば、感染症に対する治療法として、抗生物質に過度に依存している、など)。したがって、医療の構造そのものへの不断の検討と反省とが要求される。 iv)医療行為そのものが、クライアントの「安全の侵害」になり得るという、医療自身のもつ構造的問題に対しても目を向ける必要がある。 v)安全性に関して、国際的な場面で調和を図ることが必要な場面がこれからは益々必要となる。それは、これまでにも問題とされてきた医薬品を巡る事態以外のところでも重要になる可能性がある。そのためにも、「医療における安全性」の問題を綜合的に検討できる社会的制度の確立は急務と思われる。
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