研究課題/領域番号 |
04211110
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 誠 東京大学, 経済学部, 教授 (10012121)
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研究分担者 |
野口 真 文教大学, 国際学部, 助教授 (80146125)
福田 豊 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (70156793)
小幡 道昭 東京大学, 経済学部, 教授 (10152555)
須藤 修 東京大学, 社会情報研究所, 助教授 (10179286)
高橋 洋児 静岡大学, 法経短期大学部, 教授 (40022313)
半田 正樹 多摩美術大学, 美術学部, 助教授 (80125640)
横川 信治 武蔵大学, 経済学部, 教授 (20174849)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1993年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1992年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 高度情報化社会 / 資本主義 / 産業構造 / 労働 / 地域社会 / 情報技術 |
研究概要 |
本年度は、これまでの研究成果を最終的にとりまとめる作業に集中した。各自の研究成果を参照しつつ、全体として高度情報化が産業構造の転換と資本主義経済の変容に対して及ぼす多面的な影響をできるだけ立体的に総合できるよう、研究会を重ね討議してきた。そのなかで各研究分担者は、それぞれの研究成果を論文にまとめ、さらにそれら相互の関連を明確にするようつとめてきた。また、今年度は情報技術が社会的な生活のあり方を大きく転換させており、その点にまで踏み込んで生活様式との関連もふくめて産業構造全体の変化を捉える必要性があるという共通認識が形成され、この側面からの調査研究も補充してきた。 また、第4群全体「合同研究会」において、他の班の研究成果を取り込み第4群の研究成果の総合化に努力し、年度末における本重点領域研究を構成する他の群との合同シンポジウムの開催にむけて準備を進めてきた。さらに、第4群に他の研究班のメンバーとの間でも研究交流を深め、班の枠をこえたかたちで研究成果をまとめて公開することも予定している。 とくに本年度の研究のなかでは、昨年から注目してきた、日本の資本主義経済が世界経済のなかで特徴的な位置を占めるにいった重要な要因として、情報化社会の進展が深く関わっている点がつぎのような側面で明確にされた。流通システムや生産システムを理解するうえで重要なのは、それが単なる技術的な要因に還元できるものではなく、歴史的に先行して形成されている制度的な枠組みに大きく依存してきたという点である。日本経済の特色も、個別的競争を基本とした市場原理とは異なる慣習や制度に主として由来するものであった。だが、情報通信技術は、これまで直接技術的な影響を受けることのきわめて少なかったこれらの領域に、いわばはじめて本格的な分解の糸口を与える役割を果たしている点が確認された。
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