研究課題/領域番号 |
04212109
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
林 俊雄 創価大学, 文学部, 助教授 (50132759)
|
研究分担者 |
藤川 繁彦 早稲田大学, 文学部, 講師
高浜 秀 東京国立博物館, 学芸部東洋課中国考古室, 室長 (60000353)
川又 正智 国士舘大学, 教養部, 助教授 (90103671)
菊池 俊彦 北海道大学, 文学部, 教授 (70000619)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 古代 / 草原地帯 / 遊牧民 / 民族移動 / 銅ふく(釜) / 円墳 / 騎馬 / 馬車 |
研究概要 |
昨年度につづき、古代ユーラシア草原の遊牧民の民族移動をあとづける資料として銅ふく(釜)に注目し、現在知られているすべての銅ふくをカード化する作業を続行した。カード化にあたっては、形状、大きさ、出土地など10数項目を選び出して、分類の基準とした。また各カードには図・写真をできるかぎり添付するように努めている。旧ソ連や中国で出版された考古学文献では、一般的に遺物の写真が不鮮明で、図の場合には線が単純化され、考古学資料としての価値が大きく損なわれていることが多い。そこで研究代表者をはじめとして各メンバーは、これまでにも(他の科研などで)現地を訪れたときには可能なかぎり遺物の写真を撮影し、現地出版物の欠を補うよう努力してきた。それらの写真がようやく今回の科研で生かされることになったわけである。 銅ふくのほかに民族移動をあとづけるものとして、林は大型円墳をとりあげ、6月に開かれた第6回「文明と環境」公開シンポジウムで発表し、その大要を論文にまとめた(『平井尚志先生古稀記念考古学論攷』II)。林は大型円墳の構造を比較研究して、その起源は紀元前8世紀ころユーラシア草原東部に求められ、その後カザフスタンから北カフカス・黒海北岸へと広まっていったことを論証した。菊池は北海道と大陸との交流をテーマとして「銀の道」と題する論文を発表した(『平井尚志先生古稀記念考古学論攷』II)。川玉は車輛の型式の発展を比較研究し、紀元前2千年紀に西アジア文明地帯から草原地帯に入って進歩した車が東アジアに伝わったことを論証した(「古代草原地帯の輻式車輛」『国土舘大学教養論集』35)。
|