研究課題/領域番号 |
04215225
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
橋本 健朗 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (40202254)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 分子軌道法 / 溶媒和クラスター / 水素結合 / イオン化ポテンシャル / 分極効果 / 配位子交換反応 / 活性化体積 / モンテカルロ法 |
研究概要 |
本研究では分子軌道計算を中心とした理論的な方法を用い、Li、Be、Na、Mgを対象に(1)金属原子とイオンの溶媒和構造とイオン化ポテンシャル、(2)水和に伴う金属クラスターの分極効果と構造及び反応性の関連、(3)水和金属イオンの配位子交換反応機構と活性化体積の研究を行なった。(1)では、Na原子の水及びアンモニアによる溶媒和構造を中心に研究し、Na原子は水クラスターの表面に結合するのに対し、アンモニアと結合する場合Kは、アンモニア分子にNa原子がとり囲まれた構造をとることを見出した。この構造の違いがNa原子の溶媒和クラスターのイオン化ポテンシャルの溶媒分子数依存性の違いの原因である。Li、Be、Mg原子の水和でも水分子間の水素結合による安定化が全体の構造を決める主な要因になっていることもわかった。(2)ではNa_2の水和を調ベた。水分子は2つのNa原子に等価に結合するより、一方のNa原子に偏って結合する。その結果Na_2は分極するとともにNa-Na結合距離が伸びる。全系の安定化Kは、分極に伴なうNa-水の静電相互作用と水同士の水素結合の両方が重要である。(3)では6配位の水和Al^<3+>イオンの配位水交換反応を取り上げた。ポテンシャル面を詳しく解析すると従来いわれている交換機構型というより解離機構型であることがわかった。遷移構造はまだ見つかっていないが、代りK5配位のAl^<3+>イオンの外側に2つの水が結合した中間体のあることがわかった。6配位のイオンの外側に1つの水がついた反応系からこの中間体への分子の体積変化を、O.H原子のファンデルワールス半径とAl^<3+>のイオン半径を利用してモンテカルロ法で計算したところ、活性化体積の実験値とは符号の異なる値が得られた。さらに検討すべき点も多いが、従来実験の解釈に用いられているモデルクラスターでは、溶液中で観測している活性化体積を説明し切れない可能性が示された。
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