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アリル型有機金属化合物の高選択的反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04217211
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

山本 尚  名古屋大学, 工学部, 教授 (10135311)

研究分担者 丸岡 啓二  名古屋大学, 工学部, 助教授 (20135304)
柳澤 章  名古屋大学, 工学部, 助手 (60183117)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードアリル型金属化合物 / 高配位化合物 / 立体選択的発生法 / アリルバリウム反応剤 / α-アリル化反応 / 異性化温度 / カルボキシル化反応 / ホモアリルアルコール
研究概要

アリル型金属化合物は一般に、炭素-金属間のσ結合のみで結合しているモノハプト型(η^1)あるはいσ結合に加えてさらにオレフィンが配位したトリハプト型(η^3)の2種類の結合様式をとることが知られている。特にトリハプト型は、異常原子価を持つ高配位金属化合物であり、近年その構造および反応性に強い関心が寄せられている。非対称型アリル金属化合物では、一定温度以上になると金属の1、3-転位等による立体異性化反応がおこることが知られている。そのくわしいメカニズムはいまだに不明であるが、このためアリル型金属化合物の位置制御、特にオレフィンのE/Zの立体を制御することは極めて難しい問題になっている。本研究はこのアリル型有機金属化合物の異性化の問題の抜本的解決を図る。当該年度は、昨年度までに開発したアリルカルボアニオンの立体選択的発生法をさらに種々の金属に応用した。その結果、ハロゲン化アリル化合物と活性バリウム金属を用いて発生させたアリルバリウム反応剤が、対応するリチウムやマグネシウム反応剤よりもさらにその異性化温度が高いことを見出した。しかもこのアリルバリウム反応剤は、カルボニルとの反応において高いα-選択性を示すことがわかった。-78℃の反応においては、その生成物であるホモアリルアルコールは原料のハロゲン化アリル化合物の立体化学を完全に保持している。このような完全な立体選択的α-アリル化反応はかつてないものである。この手法の開発により、アリルカルボアニオンの位置・立体制御の問題は一挙に解決された。さらにこの手法を応用して、アリルバリウム反応剤のα-選択的カルボキシル化反応を行うことにより、β,γ-不融和カルボン酸の位置・立体選択的合成法を達成した。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] A.Yanagisawa: "Direct Insertion of Alkali(Alkaline-Earth)Metals into Allylic Carbon-Halogen Bonds Avoiding Stereorandomization" J.Am.Chem.Soc.113. 5893-5895 (1991)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] A.Yanagisawa: "Allylbarium in Organic Synthesis:Unprecedented α-Selective and Stereospecific Allylation of Carbonyl Compounds" J.Am.Chem.Soc.113. 8955-8956 (1991)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] A.Yanagisawa: "Regioselective and Stereospecific Synthesis of β,γ-Unsaturated Carboxylic Acids Using Allylbariums" Synlett. 593-594 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] A.Yanagisawa: "Regioselective Allylation and Propargylation Using Acylsilanes:Facile Synthesis of PGE_3 and F_<3α> Methyl Ester" Tetrahedron. 48. 1969-1980 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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