研究課題/領域番号 |
04217224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤原 祐三 広島大学, 工学部, 教授 (10029481)
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研究分担者 |
高木 謙 広島大学, 工学部, 助教授 (80116615)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1992年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 希土類金属反応剤 / ジアリールチオケトン / チオケトンの脱硫反応 / イツテルビウム金属による反応 / ジアリールケトン / Y_6-ジアニオン錯体 / チオケトンの二量化反応 / チオケトンの還元 |
研究概要 |
本研究は1年間の短期間であったが、希土類金属反応剤によるチオケトン類の脱硫二量化反応を見いだすとともにY6(II)-ベンゾフェノンジアニオン錯体の単離およびX線結晶構造解析を行った。 1.ジアリールチオケトンの希土類金属による還元、脱硫二量化反応チオンベンゾフェノンのようなジアリールチオケトンを当量の_6金属とベンゼン-HMPA中還流条件で2時間反応させると脱硫二量化生成物のテトラアリールエチレンが高収率で得られることを見いだした。芳香環の置換基は電子供与性のメチル基、メトキシ基、ジメチルアミノ茎等が反応を促進し、ハロゲン等のDA31性基は反応を遅くする。さらに、この反応で_3金属を2当量用いると脱硫水素化物のジアリールメタンが主生成物となる。これらの反応は次の述べる2で明らかにしたジアリールケトントY_6の反応と同じように、Y_6(II)-チオベンゾフエノンジアニオン中間体を経て進行すると考えられる。 2.Y_6(II)-ベンゾフェノンジアニオン錯体の単離および構造決定Y_6金属とベンゾフェノンをTHF/HMPA混合溶媒中で反応させると深赤色の溶薪が得られ、これに種々の求電子剤を反応させると相当する付加物が高収率で合成できることから、反応中間体としてY_6(II)-ベンゾフェノレジアニオン錯体が生成していると考え、単離を試みた結果、赤黒色針状晶(mp129-160℃)として単離することに成功した。錯体は二核錯体で二個のケトンジアニオンガ架橋しており、それぞれのY_6原子にはHMPAが二個取位して、Y_6にまわりは変型テトラヘドラル構造をとってており、ベンゾフェノンジアニオンノ0^-はY_6(II)イオンと結合してY_6-0結合を形成するとともにC^-はもつ一つのY_6^<II>イオンと結合してY_6-C結合を形成し、このY_6^<II>にさきの0^-のローンペア電子が配位し架橋してユニークな構造をとっていることがX線結晶構造解析より明らかになった。
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