研究課題/領域番号 |
04218202
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
豊田 淳一 東北大学, 工学部, 教授 (70054319)
|
研究分担者 |
斎藤 浩海 東北大学工学部, 助教授 (10202079)
竹田 宏 東北大学工学部, 教授 (60005220)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 電力システム / 自律分散システム / 電源ベストミックス / 連系の要件 / 分散型電源 |
研究概要 |
本研究は、生体などにみられる自律分散機構を利用して電力システムがどの様に秩序化・構成されるかを分析することを目的としてスタートした。自律分散システムが持つ基本的性質は、多くの研究者によって共通の認識が得られつつあるように思えるが、現状では、電力システムの秩序化プロセスを分析するための一般的な形式化や理論的な分析ツールの確立には到っていない。そこで、本研究では、ほぼ共通の認識として捉えられている自律分散的性質の枠組から現在の電力システムの構造を捉え直し、その成長プロセスを分析してきた。 そこで、電力システムの将来形態の予測と外界の変化に柔軟に対応できるシステム管理・運用の実現を目的として、電力システムの成長を支配する原理を生体の自律分散機構という視点から模索した。まず、近年普及しつつある太陽光、燃料電池、廃棄物発電、コージェネなど、小規模分散型電源の電力システムへの併入プロセスを分析し、電気事業者と需要家の意思決定行動をペトリネットで記述することによりその併入プロセスをモデル化している。このモデルのシミュレーションから、分散型電源の併入プロセスとその併入量が電気事業者と需要家の間に設定される電力売買等に関する連系ガイドラインに大きく左右されることを明らかにしている。以上の検討結果を自律分散システムの視点から解釈してみると、自律個に対応する電気事業者と需要家が連系ガイドラインという場を通じて意思決定行動を行い、その行動による相互作用が電力システムに新しい構造変化すなわち成長という秩序を生み出していると考えることができる。本研究では、この点をより明確にするため電気事業者と需要家の意思決定行動をさらに分析し、より現実に近い分散型電源の系統併人プロセスのモデル化を進めた。
|