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海洋由来の細胞表層特異認識化合物の構造と機能

研究課題

研究課題/領域番号 04220207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

安元 健  東北大学, 農学部, 教授 (20011885)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード渦鞭毛藻 / マイトトキシン / 海洋毒 / 海産ポリエーテル / カルシウムチャネル / シガテラ / Gambierdiscus toxicus
研究概要

Maitotoxin(MTX)は、最も複雑な天然有機化合物とされたパリトキシンを、分子量で742ダルトン、毒性で9倍上回る。未知のチャネルまたは受容体を介してカルシウムイオンの流入を増大させる生化学試薬としても注目を浴びている。難結晶性で微量にしか得られないMTXは、構造決定の最も挑戦的な標的と考えられた。前記のG.toxicus 2株はいずれもMTXを生産する。構造解析には5000Lの培養から得た試料25mgを用いた。MTXの陰イオンFABMSはm/z3401.2(M-Na)と3298.9(M-SO_3Na+H)のイオンを示し、分子量は3424(nominalは3422)と推定された。 ^1H NMRスペクトルからオレフィンプロトン8個、メチル21個[ダブレット(5)、オキシ炭素に結合したシングレット(15)、オレフィン炭素に結合したシングレット(1)]を有する巨大なポリエーテルを示唆した。 ^<13>C NMRスペクトルから各級ごとの炭素数、結合プロトン数、及び、軽水添加で同位体効果を示すシグナルから推定した水酸基数などを解析し、その結果から分子内に炭素環は存在せず、メチル基より大きな置換基も存在しないと予想した。また、2個の硫酸エステルがナトリウム塩として存在することを考慮して、分子式はC_<164>H_<256>O_<68>S_2Na_2と推定した。各種のNMRスペクトルの詳細な解析によって、二重結合四つのうちの三つは分子末端に、他の一つはエーテル環内にあることが示唆され、オゾン酸化では構造解析に適したフラグメントが得られないと判断した。ビシナル水酸基の数と位置から、過ヨウ素酸酸化で三つのフラグメントが得られると予測した。実際に過ヨウ素酸酸化物を還元して3フラグメントを得、両端のフラグメント(A、C)の構造をまず推定した。中間部のフラグメントBの構造解析は徹底したNMRスペクトルの解析(アセチル化物を含む)、及びMS/MSスペクトルの解析によって行った。その結果、MTXの全構造を推定するに至った。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 佐竹 真幸,村田 道雄,安元 健: "渦鞭毛藻Gambierdiscus toxicus培養株の生産する有毒成分の構造決定" 第34回天然有機化合物討論会講演要旨集. 34. 87-94 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] M.Murata,T.Iwashita,A.Yokoyama,M.Sasaki,T.Yasumoto: "Partial Structure of Maitotoxin,the Most Potent Marine Toxin from Dinoflagellate Gambierdiscus toxicus" J.Am.Chem.Soc.114. 6594-6596 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] M.Murata,H.Naoki,T.Iwashita,S.Matsunaga,M.Sasaki,A.Yokoyama,T.Yasumoto: "Structure of Maitotoxin" J.Am.Chem.Soc.115. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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