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3-イソプロピルリンゴ酸脱水素酵素の基質認識及び反応機構の動的解析

研究課題

研究課題/領域番号 04220214
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

柿沼 勝己  東京工業大学, 理学部, 教授 (90092543)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード高度好熱菌 / 機構依存的阻害剤 / 部位特異的変異 / Witting反応 / 半経験的分子軌道法 / フッ素化化合物
研究概要

3-イソプロピルリンゴ酸脱水素酵素(IPMDH)と基質との相互作用を複合体の状態で解明するため、酸素反応生成物が酵素内で自発的に脱HF反応し酵素と共有結合する特異的阻害剤を開発すべく、3-(1,1-ジフルオロエチル)リンゴ酸を合成した。本物質は、3-(1-フルオロ-1-メチル)リンゴ酸と同様に、本来の基質の約十分の一の基質活性を示したが、機構依存的阻害剤とはならなかった。このことは、酵素の活性中心には求核性が充分高い置換基がないことを示唆する。逆に、IPMDHに対し部位特異的変異を施し求核性残基を導入すれば、フッ素化基質との反応で生じるα,β-不飽和ケトンに酵素内で求核付加すると考え、Thr88Cys変異酵素を作製して大腸菌内で発現させたが、本来の3-イソプロピルリンゴ酸との反応の活性が認められなかった。これは、Thr-88が基質認識に重要であることを示すものであり、機構依存的阻害には他の部位の変異の検討が必要であることを示唆する。さらに、酵素との反応の後脱HF反応によらず自発的枚α,β-不飽和ケトンへ変換しうる基質として3-ビニルリンゴ酸を設計し、D-リンゴ酸から6工程で合成することに成功した。本物質はIPMDHとの反応でNADからNADHを産生するが、その後の酵素反応を阻害することが明らかになった。その阻害定数Ki値はgOμMであった。本物質はIPMDHの初めての特異的阻害剤であり、今度の詳細な研究が重要となった。
3-(1,1-ジクルオロエチル)リンゴ酸の合成過程で、フッ素化ケトンのWitting反応では、非フッ素化ケトンの場合と反応の立体化学が逆転することを見出した。さらに経験的分子軌道計算により反応の遷移状態を推定してその原因について考察した。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Eguchi,T.Aoyama,K.Kakinuma: "Remarkable Reversal of Stereoselectirity in Witting-Type Olefinations of α-Fluorinated Alkyl Aryl Ketones" Tetrahedron Letters. 33. 5545-5546 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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