研究課題/領域番号 |
04222206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
川橋 正昭 埼玉大学, 工学部, 教授 (70008853)
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研究分担者 |
平原 裕行 埼玉大学, 工学部, 助教授 (20201733)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 衝撃波 / マッハ反射 / 凝縮液滴 / 緩和過程 / 三重点 |
研究概要 |
本年度は、衝撃波背後に発達する緩和領域について、圧力計測及び光学計測によって凝縮液滴の非平衡凝縮から蒸発の過程への移行の過程を実験的に調べ、古典凝縮論との比較を行い、入射衝撃波マッハ数と壁面傾斜角を広範囲に変えて、衝撃波の正常反射とマッハ反射の遷移過程に対する、液滴の存在の影響を実験的に明らかにし、衝撃波の三重点の挙動を詳細に調べることを目的とした。また、入射衝撃波の衝撃波マッハ数が弱い場合に問題となる三重点付近の音波の伝ぱのメカニズムに関して詳細な実験を行い、衝撃波が弱く、液滴により衝撃波が分散する場合の三重点周りの流れ場の形成に関する基礎資料を得ることを目的とした。 本研究により得られた成果は以下の通りである。衝撃波背後の微細液滴の蒸発過程による衝撃波の分散の程度を、マッハ数範囲Ms=1.7〜2.5について詳細に調べた。さらに、イメージコンバータカメラによる光学観察により、マッハ反射の反射形態を調べ、反射形態の時間的変化について考察した。本実験条件においては、衝撃波はすべて部分的に分散した衝撃波である。また、衝撃波の分散は、入射衝撃波の強さに強く依存し、緩和領域の長さは、入射衝撃波が弱くなると共に急激に増加する。次に、マッハ反射の反射形態を光学的に観察した結果、以下の結論を得た。衝撃波マッハ数Msが1.8程度よりも小さくなると、マッハ反射における衝撃波の分散の影響が大きくなり、三重点の明確な折れ曲がりが形成されなくなる。反射角は、微細液滴の液滴径や、湿り度の影響を受け、初期絶対湿度、衝撃波マッハ数によってかなり影響を受ける。光学観察を行うことによって、微細液滴が存在するときの衝撃波のマッハ反射の反射形態の変化に関する概要を把握した。微細な液滴の蒸発を伴う衝撃波構造に関しては、波面の不安定性や、緩和領域の長さ等に関して、定性的な実験結果を得た。
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