• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

制ガン性有機金錯体と核酸塩基との特異的相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 04225208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京農工大学

研究代表者

小宮 三四郎  東京農工大学, 工学部, 教授 (00111667)

研究分担者 福岡 淳  東京農工大学, 工学部, 講師 (80189927)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード金 / 核酸塩基 / トリフェニルホスフィン / 相互作用 / 交換反応 / 制ガン剤
研究概要

トリアリールホスフィンを配位子とする金(I)ニトラト錯体とグアノシン、アデノシン、シチジンなどの核酸塩基との反応から、これらが1分子配位した新しい金(I)錯体を単離した。これらの錯体は溶液中で遊離の核酸塩基と速い交換反応を起こしており、その機構はダイナミックNMRシミュレーションにより会合的機構であることが明らかとなった。この反応ではトリアリールホスフィンのオルト位に置換基を有すると交換速度が遅くなることがわかった。この系に二つの核酸塩基を同時に存在させ、金に対する相対的配位力について検討した。NMRの化学シフトからその平衡定数を算出したところ、核酸塩基の金に対する配位力はシチジン、グアノシン、アデノシン、チミジンの順であり、シスプラチンの場合とは異なることがわかった。これらの反応における△G、△Hおよび△Sとトリアリールホスフィンのコーンアングル(立体的要因)および置換基のO^*(電子的要因)との間にはほとんど相関がなかったが、反応の△HとT△Sとの間には強い補償効果が観測された。また、これらヌクレオシドとリン酸基を有するヌクレオチドとの熱力学的配位力の違いを検討したところ、ほとんどなくリン酸基が反応に関与していないものと考えられた。既ち、核酸塩基の金に対する配位は塩基部分の特定の位置であるものと推定される。
また、これらの錯体の水への溶解性は薬剤として利用するときには非常に重要である。そこで、これらの錯体の水溶性を増加させるためにトリス(アミノエチル)ホスフィンやトリス(ヒドロキンメチル)ホスフィンを用いることにより、類似の金(I)錯体を合成した。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Sanhiro Komiya: "Synthesis,Structure and Properties of Dimethyl(alkoxy-carbonyl)gold(III)Complexes Having a Triphenylphosphine Ligand" J.Organomet.Chem.428. 303-313 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Sanshiro Komiya: "Selective Formation and Reactions of Tetraalkylaurates(III)" J.Organomet.Chem.433. 337-351 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Sanshiro Komiya: "Isolation of Tetraalkylaurates(III)Having a Tetraalkyl-ammonium Cation." Inorg.Chem.31. 3168-3169 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Sanshiro Komiya: "Isolation of Highly Nucleophilic Gold(I)Alkoxides Having a Tertiary Phosphine Ligand." J.Chem.Soc.Chem.Commun.1109-1110 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Sanshiro Komiya: "Associative Exchange of a Guanosine Ligand on Triphenyl-phosphine Gold(I)Complexes" Chem.Lett.457-460 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 福岡 淳: "季刊化学総説No.17「前周期遷移金属の有機化学」(分担)" 学会出版センター, 220 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi