研究概要 |
1.我々の開発した合成法に従ってアリルアルコール(1)よりチアフラノース(2)を大量合成し、核酸塩基とカップリングを行った。条件としてアセトニトリル中四塩化錫を用いて、シリル化した核酸塩基と反応させる条件が最適であり収率良くα,β両異性体を得る事が出来た。そして最終的に、以下に示すチアヌクレオシド類を合成することが、できた。 JA01KA またこれらの化合物の内、いくつかについてX線結晶構造解析を行いその絶対構造を決定した。そしてテトラヒドロチオフェン環をもつ核酸においても5'位とピリミジン環の相対配置が天然核酸と非常に似通っていることを明らかにできた。 2.次に上記の合成手法を拡張し、2位にメチル基の置換した2種のウリジン誘導体を合成することができた。 JA02KA 3.上記で合成した化合物中チミジン誘導体に顕著な抗HSV-1,HSV-2およびHIV活性がin vitroの試験で観察された。 4.4-ヒドロキシ-2ブテナールのジエチルアセタールより出発し5段階でチエタノースに導いた。しかしながら核酸塩基の導入はおろかこれに対するいかなる置換反応にも未だ成功していない。 JA03KA
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