研究分担者 |
谷田貝 豊彦 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (90087445)
保立 和夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (60126159)
濱崎 襄二 東亜大学, 大学院総合学術研究科, 教授 (00013079)
小林 駿介 東京農工大学, 工学部, 教授 (90015123)
河田 聡 大阪大学, 工学部, 教授 (30144439)
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研究概要 |
一岡は,並列光コンピュータの基本演算システムOPALSの純光学型システムのプロトタイプを試作している.本年度は、試作システムの並列処理の自由度と処理能力の向上を図る目的で0,1,背景の3状態を表現しうる新しい符号化法を提示しその有用性を示した。試作したプロトタイプシステムでは並列度100x300画素の実験に成功した.また,モジュール型OPALS作製に必要な反射型ブロック光学系を提案するとともに,試作装置を用いて並列バンヤンネットワークを実行しその性能を評価した. 小林は,強誘電性液晶を用いた光ニューラルコンピューティングの研究を行った.ニューロンとして強誘電性液晶(FLC)の9本のストライプセルを,またウエイトマトリクスとしてフォトマスク,FLCまたはネマティック液晶セルを用いてシステムを試作し,ホップフィールド型のパターン認識動作を実証した.計算時間は2秒でその動作の計算モデルの設定と計算に成功した. 浜崎は,3次元画像表示に,半導体微細加工技術で作製されるDMD素子(Deformal Mirror Device)による3次元Volume Scanningが利用できることを示しその画像表示特性を解析した. 保立は,光波コヒーレンス関数の合成による光情報処理に関し,まず,ノッチ型コヒーレンス関数の合成精度について検討を加えた.性能劣化要因を把握し対策を検討した.本コヒーレンス関数形状を活用して,3次元光情報からある2次元情報を消去する実験を行った.さらに,奥行き分解能を向上させるための新しい手法を考案した他,周波数変調に位相変調をも加えた合成手法を考案し検討を加えた. 河田は、3次元メモリーの記録・再生の基礎実験を行った.共焦点型の位相差顕微鏡を実際に試作し,フォトポリマー材料内に3次元的に記録されたデータを再生した.共焦点顕微鏡を用いることにより,通常の顕微鏡を用いた再生よりコントラストよくデータが再生できることが分かった. 谷田貝は,並列光演算システム構成法(時間領域変調による並列論理演算法,反転入力法による三層光ニューラルネットワーク,双方向荷重変化法による光ニューラルネットワーク)およびシミュレーテッドアニーリングを用いた光インターコネクション用ホログラムの設計法の研究を行い,アーキテクチャの実験的検討を行った.
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