研究課題/領域番号 |
04229223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
上野 晴樹 東京電機大学, 理工学部, 教授 (00082842)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 対象モデル / 知識表現 / 知識獲得 / 深い知識 / 知識ベース / 多目的知識ベース |
研究概要 |
本研究は、対象モデルの概念及び方法による、客観的工学知識の体系的モデリング法と、このモデルに基づく自動知識獲得法の基礎研究であり、長期的目標は、工学知識に関する共同利用型多目的知識ベースの構築と利用の為の基本的概念と実践技術を提供することである。工学に於ける問題解決では、対象に関する原理・原則および構造・機能に関する知識が重要である。この種の知識は深い知識とも呼ばれており、知識の客観性と解釈の多様性が基本的特微である。また、エンジニアによるこの様な工学知識の獲得法は、従来広く行なわれている帰納推論ではなく、客観的な工学上の法則あるいは既に存在する工学システムに関する記述情報からの"表現の変換"による知識獲得や学習であると考えられる。この事は、エンジニアが文献や専門書から基礎となる専門知識を獲得していること、あるシステムの設計、分解あるいは修理などの作業を通してそのシステムの構造や機能に関する専門知識を獲得していること、等から明らかである。本年度は知識獲得法に重点を置き、主にデジタル・システムを対象として3つの方法を研究した。第1は、e-rモデルに基づくデータベース記述から表現の変換によって対象モデルを生成する方法である。第2は、VLSI記述言語であるVHDLで記述されている論理回路から、表現の変換によって対象モデルを生成する方法である。そして第3は、対象モデルで表現されているデジタル・システムを用いた故障シミュレーションによる診断ルールの生成法である。最初の方法については実験システムを作成したが、次の二つについては概念と方法を研究し、現在実験システムの概念設計を行ないつつある。いずれも、対象モデルに基づく知識表現の枠組みとの親和性が高く、比較的順調に研究が進行している。なお、デジタル・システムのモデル表現法に関しては、未だ改善の余地があり、次年度の課題である。
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