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超高圧分光法による超微粉子物性の閉じ込め効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04230216
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

難波 孝夫  神戸大学, 理学部, 教授 (30091721)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード微粒子 / NaCl / 表面フォノン / 超高圧力 / ダイヤモンドアンビル / 構造相転移 / シンクロトロン放射光
研究概要

ガス中蒸発法によって作製した平均粒径の大きさ約1ミクロンのアルカリハライド微粒子について、その高圧力におけるフォノン物性を調べるため、現在、放射光を遠赤外領域での分光光源として利用できる唯一の放射光施設である分子科学研究所(岡崎)のUVSORにおいて圧力発生装置としてダイヤモンドアンビルセルを用いた透過吸収実験を行い次のような成果を挙げた。
(1)先ず、実験技術上の観点からは、本研究に必要な超微粒子についての数万気圧領域の高い圧力下での遠赤外分光法が本研究の設備費でまかなわれたダイヤモンドアンビルを用いた圧力発生技術とこれまでに当研究者が蓄積していた赤外領域での放射光技術を組み合わせることによって容易に行えることが示された。この研究方法はフォノン物性のみならず今後超微粒子の電子状態の研究にも役立たせることが出来る見通しを得た。
(2)研究試料として取り上げたNaClについてその微粒子状態で発現する表面フォノン状態の圧力下での詳しい振舞いを調べることによって次のような結果を得た。(1)一般に、常圧で現れる表面フォノンのエネルギー値は微粒子の形状によってその値が異なることは既に他の物質からなる微粒子に対する"連続体の理論"によって明らかにされているがNaClにおいても同様の理解が成立し、その詳しい圧力依存性を明らかに出来た、(2)異なった微粒子の形状に応じて現れる各々の表面フォノンのエネルギーは圧力に対して異なったエネルギーシフトを示す(本研究による初めての観測)、(3)そのエネルギーシフトの大きさは常圧で成立していた連続体理論を圧力が加わった状態に拡した"拡張モデル"によってよく説明できることを示した。(3)以上の結果は、今後、微粒子の物性に関して最も興味のもたれる微粒子状態における構造相転移に対する表面原子の役割を解明する研究の手がかりにもなるもので、微粒子物性に対して新しい展望を開くきっかけとなるものである。以上の成果は論文にまとめられ、現在Physical Reviewに投稿中である。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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