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セルオートマトンにおける熱力学的振舞の起源

研究課題

研究課題/領域番号 04231216
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

武末 真二  京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60183860)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードセルオートマトン / 熱伝導 / フーリエの法則 / 局所平衡 / 統計力学
研究概要

ERCAと呼ぶセルオートマトンの族を用いて熱伝導の計算実験を行ない、系の大きさによる挙動の変化について主の研究を行なった。これまでに、ルール26Rがフーリエの法則や熱伝導率に関する久保公式を満たすことがわかっていたが、今回新たにルール94Rもフーリエの法則を満足することが発見された。しかし、フーリエの法則を実現する系の大きさは26Rの造合と比べて大きくなければならず、そきに至るまでに両端での温度の跳びが系の大きさの逆数に比例して減少するという質性を持つことがわかった。これ以外のルールではフーリエの法則は成立しないが、ルール77Rでは大域的な温度匂配ができる。これらを明確に区別するため。局所平衡分布に対する実現された分布の相対エントロピーの則定を行なった。その結果、フーリエの法則や久保公式を満足するルールでは、系の大きさと共に相対エントロピーが0に向かッて減少するが、満足しないルールどは一定値に落ち着くことが示された。相対エントロピーの空間構造を見ると、両端以外では場所によらばほぼ一定であるが、系の両端付近では減少する傾向がかなり共通に見られた。これは、系の両端付近のほうが局所平衡分布に近いということを意味する。この構造がどこまで一般的であるかについは、今後研究を進めていく予定である。フーリエの法則のような拡散的振る舞いは実際に系でよく見られ、完全可積分系では温度匂配ができないことが知られていめ。しかし、温度匂銀は作るがフーリエの法則は満たさないルール77Rのような性質が現実の系としてどのようなものに対するかは明らかでない。この点と、他の保存量との関係については、今後の課題としたい。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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