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密度汎関数法における局所密度近似をこえる試み

研究課題

研究課題/領域番号 04231220
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関姫路工業大学

研究代表者

石井 靖  姫路工業大学, 理学部, 助教授 (60143541)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード密度汎関数法 / 局所密度近似 / 電子状態 / 自己相互作用補正 / 密度勾配展開
研究概要

密度汎関数法に対する局所密度近似から一歩踏み出た近似理論としてまずは電子密度の勾配による補正を考慮する方法がある。また局所密度近似をすることにより入ってきたし(本来存在しないはずの)電子の自己相互作用を何らかの方法で補正する理論がもう一つの可能性として考えられる。これらの2つの方法について、本年度我々は(1)金属的な系における自己相互作用補正について検討を行なったとともに(2)ジェリウム模型表面での電子相関について様々な方法でどのようにとり扱われているかを調ベた。(1)については空間的に広がったブロッホ状態でよく記述される伝導電子と不純物に局在した状態が共存する場合の自己相互作用補正の効果を調ベた。不純物準位につかまった電子でも長い時間経てば、その束縛からぬけ出して遠方飛びさると考えられる。したがって不純物準位とはいえ空間的に広がった波動関数で記述され自己相互作用の問題はないと結論できるかに見える。ところが、我々が強調してきたように、自己相互作用補正を考慮すベき状態は必ずしも系の固有状態ではないことを考えると.不純物周りに局在した軌道をつくることができる。その結果、金属中の不純物状態でも自己相互作用補正を考慮することにより、不純物準位のフェルミ面から測った深さ等に定量的な改善が得られることを示すことができた。一方(2)についてはジュリウム表面近傍での電子相関関数(交換孔分布)がそれぞれの近似ではどう表わされるか具体的に調ベた。その結果、電子をジュリウム表面のすぐ外に置いた時の他の電子の再配列は、自己相互作用補正ではその非局所性のために定性的に正しい方向へ改善されること、密度勾配展開では真空中の電子密度がもともと殆んどない所で再配列がおこるなど非常に非物理的結果を与え、このことが表面電子状態の計算には局所密度近似よりまずい結果を与えることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Miyazaki: "Self-Interaction-Corrected Local-Spin-Density-Functional Theory for Strongly Correlated Electron Systems" Prog.Theor.Phys.Suppl.106. 173-185 (1991)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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