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トラップされたイオンを用いた動力波干渉計用レーザーの長期周波数安定化

研究課題

研究課題/領域番号 04234102
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

立川 真樹  東京大学, 理学部 助手 (60201612)

研究分担者 松島 房和  富山大学, 理学部, 助教授 (40142236)
久世 宏明  静岡大学, 教養部, 助教授 (00169997)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1992年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
キーワード動力波 / レーザー干渉計 / イオントラップ / レーザー冷却 / ポールトラップ
研究概要

原子分子の共鳴線を用いたレーザーの長期周波数安定化は、モードジャンプを抑制して干渉計を安定に連続運転するために必要不可欠であるとともに、将来宇宙空間において観測可能になるであろう超低周波重力波にも対応しうる干渉計を開発するうえでも重要な要素技術である。我々は、極低温イオンの超高分解能スペクトルを利用した干渉計用レーザーの長期周波数安定化を目的として、原子イオンのトラッピングとレーザー冷却を行った。
RF(Paul)トラップに蓄積したMg^+に288nmの紫外光を照射したところ、レーザー冷却効果を反映してドップラー幅が著しく狭窄化された蛍光スペクトルが観測された。このスペクトルは、イオンの共鳴周波数よりも低周波側でピークを持ち、高周波側では急激に減衰する非対称形になるものが特徴である。我々は、レーザー光の輻射圧による冷却効果とRF電場下でのイオン同士の衝突による加熱効果を考慮したモデルを導入し、イオン運動の解析を行うとともに、観測されたスペクトル形を精密に再現した。その結果、イオン運動はスペクトルがピークを持つときに最も冷却されており、温度に換算して1K程度になっていることが明らかになった。
更に、イオン数が減少し衝突による加熱が弱くなると、蛍光スペクトルには不連続な変化が現れる。これはイオン運動が、比較的大きな軌道を衝突を繰り返しながらカオス運動している状態から、トラップポテンシャルとイオン間のクーロン力で決まる平衡点に結晶化した極低温状態へ一次相転移を起こしたことを示していることが明らかになった。
このように、レーザー冷却によって比較的多数のイオンが1K以下にまで冷却できることが示され、ドップラーフリーの高分解能分光の基礎技術が確立した。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Moriwaki: "Collision Cooling of Ions stored in Quadrupole Radio-Frequency Trap" Jpa.J.Appl.Phys.31. L1640-L1643 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] M.Tachikawa: "Dynamic Properties of Ions Stored and Laser-Cooled in Linear Trap" IEEEE Trans.Instrum.Meas.

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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