• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

一般相対論における非線型動的現象と重力波

研究課題

研究課題/領域番号 04234211
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関早稲田大学

研究代表者

前田 恵一  早稲田大学, 理工学部, 教授 (70199610)

研究分担者 石原 秀樹  京都大学, 総合人間科学部, 助教授 (80183739)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード一般相対論 / 重力波 / 数値的相対論 / 非線型物理学 / 宇宙項 / インフレーション
研究概要

重力波を含めた一般相対論における非線型動的現象の研究は、方程式の非線型性のため解析的アプローチにおいては、従来、問題個々に限られた範囲でのみ考察されていた。そのいくつかは非常に興味深にもので、非線型物理学としての一般相対論は一部確立されている(逆散乱法を用いた解の生成法、膨張宇宙でのソリトン解、宇宙初期やブラックホールのまわりの粒子のカオス的振舞いなど)。しかし解析的にアプローチするには限界があり、その限界を数値的相対論を使って越えようとしたり解析的アプローチと数値的相対論との融合により、一般相対論の基礎的研究を行うという試みはいまだかってあまり行われておらず、それを重力波の動的振舞いに焦点をしぼり系統的に行うというのが本研究の特徴である。現在までに、おもに京都グループと共同で、膨張宇宙における重力波の非線型振舞いについて研究を行っている。重力波は、それ自身ブラックホールを形成するほどにその非線型性が大きくなりうるが、逆に宇宙膨張はその形成を妨げようとする。その競合過程を研究することで、重力波の非線型的性質、振舞い等についてより深い理解が出来ると考えられる。またこの研究は、宇宙論におけるインフレーションの必然性の議論においても重要になり、我々のこれまでの研究で、非一様な初期宇宙の進化についてかなり多くのことが明らかになった。
さらに、我々は、現在世界的に活躍している日本人相対論研究者と相互に連絡をとり、本研究課題を拡張したテーマで「一般相対論と重力」研究会をスタートしている。本年度は、93年1月に早稲田大学で開催した。参加者は予想を上回り140名以上で、多くの若手研究者の参加、研究発表(60講演)があり、この分野の研究会としては盛況なものになった。これらの成果は英文の報告集としてまとめられている。この研究会をきっかけとして、さらに多くの研究者がこの重点領域研究に興味を持ち、重点領域推進の一助となることが期待され、そのためにも、今後も年一回の研究会を開催する予定である。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Shiromizu,K.Nakao,H.Kodama,K.Maeda: "Can Large Black Holes Collide in de Sitter Space-Time?-An Infrationary Scenario of Inhomogeneous Universe-" PhysicalReview D.(1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] K,Nakao.K,Yamamoto,K.Maeda: "Apparent Horizons of N-Black Hole Systems in the Space-Time with Cosmological Constant" Physical Reciew D.(1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] K.Nakao,K.Maeda,T.Nakmura,K.Oohara: "Numerical Study of Cosmic No-Hair Conjecture II:Initial Data" Physical Review D.(1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] K.Nakao,K.Yamamoto,K.Maeda: "Apparent Horizons of Einstein-Rosen Bridges in the Space-Time with Cosmological Constant" Proceedings of the International Sympodium on Quantum Physics and the Universe(Pergamon) .(1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] N.Sakai,K.Maeda: "Bubble Dynamics and Space-Time Structure in Extended Inflation" Proceedings of the International Sympodium on Quantum Phydics and the Unicerse(Pergamon).(1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H.Shinkai,K.Maeda: "Gravitational Waves in a Planar Universe with Cosmological Constant" Proceedings of the International Sympodium on Quantum Physics and the Universe(Pergamon).(1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi