研究課題/領域番号 |
04236102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桐谷 滋 東京大学, 医学部(医), 教授 (90010032)
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研究分担者 |
河野 守夫 神戸市外国語大学, 教授 (20073364)
小嶋 祥三 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (70027499)
出口 利定 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50143623)
今泉 敏 東京大学, 医学部(医), 助教授 (80122018)
新美 成二 東京大学, 医学部(医), 教授 (00010273)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1992年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 失語症 / 言語訓練装置 / 音声合成 / 音声認識 |
研究概要 |
音声による感性情報の表出と認知機構を以下の4点に絞って研究した。1)演劇、歌声を含めた音声における感性情報の表現・認知。2)幼児の感性表現と認知の形態、およびそれらの発達過程。3)霊長類の感性表現と認知能力を観測・解析。4)顔表情とジェスチャー等の疑似言語情報と音声言語情報のかかわり合い。本年度以下の結果を得た。1)歌声における感性情報の表出において重要なヴィブラートの生成機構やその音響特性には多様性があるものと示唆された。また、ヴィブラートの有無は歌声の感性情報認知に大きな影響を持つことが明らかになった。今後は、その発現機序を発声・発語機構の生理学的観測に基づいて明らかにする。2)乳幼児の音声による感性表現は多様であること、音声・環境音と情景・画像のマッチング能力を測定することによって、乳幼児の音声に係わる感性情報の認知能力を検討することが可能であることを確認した。今後は、プロソディーなどの音声の諸特性と感性情報表出・認知能力との関係をさらに検討したい。3)霊長類の感性表現と認知能力を観測・解析した結果、チンパンジーは基音など周波数の低い成分を主な手がかりとして、不快な情動と結びついた音声の音声の弁別を行っていると示唆された。今後はさらに、ヒト・霊長類の感性情報処理機能の基盤を比較行動学的に検討する。4)ジェスチャー等の疑似言語情報と音声言語情報のかかわり合いを調べ、ジェスチャーがことばの生成や認識に深くかかわっていることが示唆された。今後はさらに顔表情のもつ情報を明らかにしたい。
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