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絵画技法の知覚的効果と感性表現の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04236215
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都市立芸術大学

研究代表者

高橋 成子  京都市立芸術大学, 美術学部, 講師 (90216721)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード色情報 / 形態情報 / 感性表現 / 絵画技法 / 輪郭線知覚 / 錯視
研究概要

本研究では,視覚体験に伴う感性について,絵画技法の知覚的効果と感性表現の関係について実験心理学的に検討した。視覚芸術においては形・色は基本的な造形要素であるが,知覚体験においては形の印象と色の印象の持つ感覚性・情緒性は異なる。本研究では,まず第一に,この形と色の感覚性の違いについて,視覚的認識(過程と関係づけて検討した。ところで,視覚系の初期段階では,色情報・形態情報は多重的に処理されていることが明らかにされている。実験では,対象の形の認識に於て明るさ・色の知覚的手がかりがどのように寄与するのかを明らかにすることにより,色と形の知覚過程を検討した。また,絵画においては,対象を線において輪郭的に捉えることにより象徴空間・抽象空間を創出する技法と,明暗・色彩要素を立体性の表現手段として用いることにより具象空間を創出する技法があり,両者はその美的感性に大きな違いがある。これらの造形表現の与える知覚的効果を輪郭線知覚過程と関係づけて検討した。以上の検討は,ネオン・カラー効果,及び,主観的輪郭線知覚という錯視現象について,閾値測定によって現象の発現機構の感度特性を明らかにすることによって行なった。結果は,線により構成される幾何学的図形ではその知覚的効果が明るさ系によってのみ処理される図形があることが明らかとなった。又,面を含む幾何学的図形では明るさ系・色系の両系が明補的に寄与することによって輪郭線の抽出が行なわれることが明らかとなった。さらに,色の像の形態的明瞭度は色系と明るさ系の両方が協働作用により決定され,視覚系における形態抽出過程において,色は形をもった事物の性質としての形態とは異なる感覚性が付与されると考えられる。線的表現がもつ抽象性・観念性,立体表現のもつ官能性の違いは,知覚的には明るさ系・色系の優位性に関連づけることができる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 竹本 篤史,高橋 成子,江島 義道: "主観的輪郭線知覚の時間特性" 第7回生体・生理工学シンポジウム論文集. 219-222 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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