研究分担者 |
井上 正久 岡山大学, 歯学部, 助手 (20223274)
長塚 仁 岡山大学, 歯学部, 助手 (70237535)
竹下 信義 岡山大学, 歯学部, 助教授 (00118275)
林 肇輝 岡山大学, 医学部, 助教授 (70033222)
久保木 芳徳 北海道大学, 歯学部, 教授 (00014001)
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研究概要 |
骨誘導物質(BMP)と5種類の支持体(HAP,コラーゲン,G-Res,コラーゲン膜,ガラス膜)の複合体における異所性骨形成能の相違について病理組織学的,免疫組織化学的に検討した。 (1)BMPの精製程度による骨形成量では,ヘパランカラムで得られたBMPとSepharycle S300カラムで得られたBMPでは,後者に於いて3倍の早さで骨形成が著明であり,同じ支持体に於いて,BMPの精度により骨形成速度が異なっていることが示された。 (2)BMP300+支体では,いずれの場合でも2-3週で骨形成が出現するが,その量と状況は支持体の種類により差が認められる。1週目における複合体周囲の未分化間葉系細胞の出現量の差によって,その後の骨形成量が異なることが示唆された。 (3)タイプ111コラーゲンを含む軟骨の出現程度によって,各複合体は3つの群に分けることができる。支持体の性質やO_2の供給状態が軟骨形成,骨形成を左右していると考えられる。 A群 添加性,膜性骨化であり,軟骨が殆ど認められない場合 (S300-HAP) B群 軟骨が少量出現し、添加性,膜性骨化もある場合(S300-CB,S300-G-Res) C群 添加性,膜性骨化と共に軟骨性骨化が著明で,しかも遅れて出現する場合(S300-FCM,S300-Glass) (4)一部の複合体では,支持体基質の吸収や再石灰化が著明であり,さらにG-ResとFCM複合体では骨髄形成,造血能を示し,これらの結果は将来骨髄導能人工骨の開発も示唆される。
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