研究課題/領域番号 |
04238212
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
村田 隆紀 京都教育大学, 教育学部, 教授 (10027675)
|
研究分担者 |
前田 裕宣 岡山大学, 理学部, 助教授 (20032948)
伊吹 紀男 京都教育大学, 教育学部, 教授 (30027065)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 超臨界流体 / フロン / ハロン1301 / EXAFS |
研究概要 |
本年度はまず、超臨界流体試料をin situにEXAFS測定するための装置を試作した。特にX線を透過し、高温(約100℃程度)と高圧(約100気圧)に耐える窓材として、窒化ボロンを使用したセルを製作した。また、3mm厚のBeも窓材として用意し、必要に応じて張り替えることにした。 X線吸収測定のためには、試料によるX線の吸収長(線吸収係数μと厚さtの積)が1程度とする必要がある。CF_3Brの場合に例をとると、この条件が満たされるためには、超臨界状態については厚みを約200μmに、また、希薄な気体状態にある場合には2cm程度とする必要がある。EXAFS実験を行うためには、厚みをこの範囲の可変できる構造を持ったセルを用意する必要があるため、そのような構造のセルを製作した。 装置を高エネルギー物理学研究所の放射光実験施設まで持ち込んでEXAFS実験ステーションのハッチ内に装着するので、できるだけ構造が単純で可搬性のある試料の輸送、回収系とし、ステンレス配管で製作した。試料ガスはサンプルシリンダに保存し、測定前に液体窒素温度に冷却した別のサンプルシリンダに移して固化させる。これを徐々に昇温してセルに試料を満たし、必要圧力とする。試料の温度はセルに埋め込んだカートリッジヒータによって制御する。試料気体のかわりに窒素ガスをボンベからこの輸送配管系に導入してテストしたところ、放射光利用実験を行う上での問題はないことが確認できた。 放射光利用実験について平成5年度の前期課題申請を行い、採択されたので、次年度当初からのEXAFS測定実験も予定している。マシンタイムの配分を待つ間、製作した装置を実験室系のEXAFS測定装置に装着して予備的な吸収測定を行ない、温度、圧力、試料の厚さ、装置の動作等の実験条件の最適化を行なう。
|