研究課題/領域番号 |
04239102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
相澤 龍彦 東京大学, 工学部, 助教授 (10134660)
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研究分担者 |
田中 克己 通産省工業技術院, 化学技術研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 衝撃反応合成 / TiAl / 組織評価 / デンドライト組織 / 初期粉末密度 / 爆轟速度 / γ / α_2比 |
研究概要 |
金属間化合物に関する研究は、これまで材料学的な研究を中心に行われてきたが、Ti/Ni/Nbアルミナイドを中心として、本格的な材料プロセスに関する研究がスタートしている。その多くが従来型の研究開発指針(1)溶解ー鋳造法により素材を作製し、高温圧延・鍛造によりニアネット成形するアプローチ、2)合金粉末を開発し、P/M法により固化・焼結するアプローチ)によるものであるが、反応焼結/SHS(自己燃焼型合成法)も最近注目されている。これは、耐酸化性に優れていること、微細結晶粒を得られることなどによるが、現状の反応成形法ではプロセス制御性に乏しく、またプロセス手順も複雑で改良が因難である。本研究では、Ti-Al系金属間化合物の爆発衝撃合成とその組織評価に重点をおいた。すなわち、Ti/Al素粉末を出発原料とし、円柱状実験セルに封入後、爆発粉体成形により反応/焼結/成形をきわめて短時間(数μs)で同時に行い、材料を回収する方法である。研究成果として明らかになったように、このプロセスは初期粉体のグリーン成形密度と爆轟速度に大きく依存し、合成されるTi-Al金属間化合物の組織構造もこの2つのプロセスパラメータによって制御される。実際、同一の爆轟速度であっても、初期密度を低下させると反応時の温度履歴が高温側にシフトするために、合成される材料のγ/α_2比におけるα_2の割合が単調に増加し、最後にはTi50-A150の組成においてもα_2単相の構造が得られることがわかった。材料組織はアトマイズ法で得られる急冷粉末組織と同様のデンドライト組織であり、プロセス後の熱処理によって組織制御が可能である。さらに興味深いのは、素粉末が短時間に機械的に混合することによってほぼ固相反応的に反応した組織が認められることであり、今後実験セルの改良などにより、高圧力履歴主導型の反応合成/成形の可能性を検討できる。
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