研究課題/領域番号 |
04239212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
吉村 昌弘 東京工業大学, 工業材料研究所 (10016826)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 金属間化合物 / 水熱反応 / 複合酸化物膜 / コーティング / 耐酸化性 / チタンアルミニウム / チタン酸カルシウム |
研究概要 |
構造用経量耐熱材料として注目を集めているTiA1の高熱耐酸化性を改善するために、TiA1を水熱処理して複合酸化物膜をコーディングした。装置は我々が開発した電解式オートクレーブを用い、容器は汚染の少ないテフロンビーカーを用いた。溶液としてはBa(OH)2とSr(OH)2を用い、前者ではBaTio3を、後者ではSrTiO3をコーティングすることに成功した。また、TiAlをCa(OH)2中で水熱電気化学処理してCaTiO3膜をコーティングすることに成功した。これらの複合酸化物膜の生成に対する最適な電流・電圧・溶液濃度などの条件が見いだされた。薄膜X線装置を用いてこれらの相の同定が行われた。また、SEMによる組織観察を行った。 TiO2はXRD分析では検出されず、膜は緻密な複合酸化物の均一相であった。また、膜の破断面の観察から膜は基板と密着しており、水熱処理法により厚さ数百nm、水熱電気化学法により数μmの成膜に成功したことが分かった。それら複合酸化物膜を持つTiAlを様々な温度で時効したときの酸化重量を測定して耐酸化性を調べた。その結果、膜厚が数μmと最も厚かったCaTiO3膜が最も耐酸化性に優れていることが分かった。しかし、数時間の酸化処理後の膜表面にはCaTiO3膜の弓い分部からTiO2の隆起が生じており、XRDによってもTiO2やAl2O3が認められた。また、溶融塩中で電気化学処理を行うと、Al2TiO5の多孔質膜がTiAl上に生成することを見いだした。これを高温空気中で耐酸化試験すると、700゚C以下では酸化が殆ど起こらず、また900゚Cでも初期には酸化が抑えられた。
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