研究課題/領域番号 |
04239213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
吉原 美知子 横浜国立大学, 工学部, 助手 (70111705)
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研究分担者 |
三浦 憲司 横浜国立大学, 工学部, 教授 (50111703)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 金属間化合物 / TiAl / 高温酸化 / 第3元素添加 / 表面処理 / 繰返し酸化 / 耐酸化性改善 |
研究概要 |
金属間化合物TiAlは軽量高温護造用材料として期待されているが、高温耐酸化性が不十分である。TiAlを実用化する場合、諸性質改善のため第3元素を添加する可能性が高い。本研究の目的は第3元素を含むTiAlの耐酸化性を明らかにし、さらにその改善をはかることである。本年度はまず耐酸化性改善に有効とされているNbあるいはWを含むTiAlについて、これらの元素が耐酸化性にあたえる影響を検討した。試料は化学量論組成のTiAlあるいはAl濃度が50at%のTiAlにNbを最大20at%まで添加した合金、およびWを最大2at%まで添加した合金とした。酸化試験は主に900℃および950℃で行い、静止大気中での繰返し酸化とした。また、低酸素分圧下熱処理による耐酸化性改善効果についても調べた。 Nbを含むTiAlの耐酸化性は2元系TiAlより良好であり、10at%程度までは添加量が増すほど酸化流量は小さくなる。さらに添加量が多くなり約15at%を超えるとTiO_2・Nb_2O_5も生成され、酸化増量は比較的大きくなる。NbによりTiAlの耐酸化性が改善される理由は主としてNbがTiO_2の成長を抑制することであるが、Al_2O_3を連続的な外部酸化皮膜とする効果もあると推測される。Nbの添加量が少ない場合には耐酸化性改善の程度は小さいが、これにさらに低酸素分圧下熱処理を施すことによってすぐれた耐酸化性が得られる。この低酸素分圧下熱処理による耐酸化性改善効果は2元系TiAlの場合よりも長時間続き、この結果もNbがAl_2O_3外部酸化皮膜の形成を促進することを示唆する。 W添加もNbの場合と類似した結果を示すが、添加量2at%までの範囲では添加量の多いほど耐酸化性改善効果は大きい。W添加量合金に低酸素分圧下熱処理を施した場合も大きな耐酸化性改善効果が得られ、第3元素の添加と低酸素分圧下熱処理を複合させることはTiAlの耐酸化性改善の手法としてきわめて有効と考えられる。
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