研究課題/領域番号 |
04240104
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北沢 宏一 東京大学, 工学部, 教授 (90011189)
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研究分担者 |
青峰 隆文 九州大学, 理学部, 教授 (50037206)
松下 照男 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90038084)
長村 光造 京都大学, 工学部, 教授 (50026209)
氷上 忍 東京大学, 教養学部, 教授 (30093298)
小林 典男 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (40111306)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
142,300千円 (直接経費: 142,300千円)
1994年度: 44,300千円 (直接経費: 44,300千円)
1993年度: 48,000千円 (直接経費: 48,000千円)
1992年度: 50,000千円 (直接経費: 50,000千円)
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キーワード | 超伝導 / 臨界電流 / ピン止め / ボルテックス / 超伝導ゆらぎ / コヒーレンス長 / 臨界磁場 |
研究概要 |
高温超伝導体が磁場下におかれ通電された状態における、いわゆる超伝導混合状態を記述するための科学を設立する努力がなされ、以下の成果が得られた。 1.ボルテックスが単独あるいは格子状態で存在する際、高温超伝導のような積層構造でどのような運動状態を呈するかについて、GL方程式を拡張した理論が展開された。 2.高温超伝導特有の超伝導ゆらぎ現象が、電気抵抗と磁化の測定から明らかにされた。また、独特の性質として、ローレンツ力の方向に依存しないエネルギー散逸が詳細に検討された。 3.高温超伝導の磁場-温度に対する相図が作成された。その特徴は従来の上部臨界磁場線が消失し、幅広い超伝導遷移領域が現れることで、物質により大きな差がある。また、不可逆線が現れ、その内部でコヒーレントな状態が出現する。この状態、従来は見られなかった、ボルテックス構造の2次元-3次元転移が生じる。 4.高温超伝導におけるフラックスクリープは、従来超伝導体よりも激しく、その機構は異なっている。精密な測定がなされ、ピンポテンシャルの電流密度依存性などの観点から論じられた。 5.新たな、より高性能の超伝導体を開発する努力がなされ、ピン止め中心を導入する試みとその特性検討がなされた。また、水銀系での新たな組成が見い出され、実用に向けて有望な材料として提示された。ピン止め力を制御する因子が異方性を通して解明され、その化学的改質の指針が得られた。 6.高温超電導体にとって最大の特徴であり、かつ、種々の課題を生みだすもととなっている異方性について詳細な測定が行われ、モデル化がなされた。
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