研究課題/領域番号 |
04240207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
永田 明彦 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (20005945)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 酸化物高温超伝導体 / Bi系高温超伝導体 / 銀シーステープ線材 / 臨界電流密度 / 異方性 |
研究概要 |
Bi系高温超伝導材料は銀シース法、ディップコート法などで作製され高Jcが得られているがその製造方法の詳細はまだ不明な点が多々ある。また、Jc特性においてもテープは配向性の揃った組織となるので異方性の観点から実用上あまり好まれない。本研究では、Bi(2223)銀シース線材を作製し、そのプロセス、組織の観点から種々の温度で測定したJcおよびその異方性を検討した。主な結果を以下に示す。 1.テープ線材料作製工程中、プレスと焼成を繰り返すとJc特性は良くなるが、プレス圧力は1〜2GPa、プレス回数は2〜3回、焼成温度は1113Kで高Jcが得られた。特に、1回目のプレスによるJcの改善が著しかった。 2.プレス回数による4.2Kおよび77KにおけるJc(B)特性の変化とX線回折によるテープ厚さ方向への結晶の配向性の解析から、超伝導電流は主に銀シース近傍の結晶配向の良く揃った部分を流れていると考えられた。 3.温度を変えてJc測定した結果、磁場の上下で生じるJcのヒステリシスは約40K以下から観察されるようになり、25K以下で顕著になり、温度低下とともにヒステリシスは増大した。この傾向は磁場方位がテープに平行でも垂直でもあまり変化はなかった。 4.Jcの磁場依存性30〜40K以下で小さくなり、Jcの高い線材ほど高温から磁場依存性はなくなった。 5.Jcの異方性は4.2Kでは比較的小さく、特に2〜10Tでは極めて小さい。しかし、温度上昇とともにJcの異方性は増加し、高温になると測定していた磁場範囲にそれぞれ線材の臨界磁場が入ってくるためJcの異方性は顕著になった。
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