研究課題/領域番号 |
04240233
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山藤 薫 九州大学, 工学部, 教授 (90037721)
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研究分担者 |
藤吉 孝則 熊本大学, 工学部, 助手 (80212190)
木須 隆暢 九州大学, 工学部, 助手 (00221911)
岩熊 成卓 九州大学, 工学部, 助手 (30176531)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1992年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 高温超伝導体 / 磁束ピンニング現象 / 量子化磁束のダイナミックス / 熱揺動によるデピンニング曲線 / 非可逆曲線 / 磁束格子のメルティング曲線 / 磁束侵入距離 / 臨界電流密度 |
研究概要 |
1.高温超伝導体における非可逆曲線 比較的弱くピン止めされた量子化磁束の熱揺動によるデピンニング曲線の表式をラブシュ方程式から出発して導いた。さらに、この曲線は、非可逆曲線やフラックスメルティング曲線と呼ばれている測定曲線からは、フラックスクリープの影響を補正してえられる上限曲線であることを明らかにした。この曲線は強いピンを導入すれば、オーダパラメータの大きさ又は位相のオーダリングが生じる遷移領域内にまでシフトすることも明らかにした。現在、定量的比較を行うための実測結果を蓄積中である。 2.YBCO膜における磁場侵入長と臨界電流密度 ミアンダ状に加工したc軸配向YBCOスパッタ薄膜線路のカイネティックインダクタンスを共鳴法で測定することによって磁場侵入長(λ)の測定を行った。 (1)実験的に得られたλ(T)の温度依存性は局所的BCS理論による結果とよい一致を示した。 (2)実験的に得られたλ(O)とρ及びT_cの関係式も局所的理論結果とよい一致を示した。 (3)バイアス電流を増すと、ある電流密度j^*_c(T)でλが急激に増大し始めたが、これはマイスナー状態から混合状態に入ったことを示す。j^*_c(4.2K)=4.5×10^<11>A/m^2及びj^*_c(T)のT依存性は対破壊電流密度j_<pb>(T)〜H_c/λとよい一致を示した。このことは、薄膜において観測されるテープ材より高い臨界電流密戸には対破壊電流が大きく寄与していることを示している。このことはまた、薄膜表面が強い表面ピンとして働くことをも意味している。現在、この表面ピンの磁界・温度特性について理論・実験の両面から研究中である。
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