研究課題/領域番号 |
04241104
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
干鯛 眞信 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60011011)
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研究分担者 |
岩澤 康裕 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (40018015)
齊藤 太郎 (齋藤 太郎 / 斎藤 太郎) 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90011006)
藤元 薫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30011026)
村井 真二 大阪大学, 工学部, 教授 (00029050)
吉田 善一 近畿大学, 理工学部, 教授 (60025814)
長倉 三郎 総合研究大学院大学, 学長 (30013444)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
133,900千円 (直接経費: 133,900千円)
1995年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1994年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
1993年度: 41,700千円 (直接経費: 41,700千円)
1992年度: 79,900千円 (直接経費: 79,900千円)
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キーワード | 不活性小分子 / 窒素分子 / メタン / 二酸化炭素 / 金属クラスター / 固体表面 |
研究概要 |
本研究の目標は、地球上に豊富に存在する小分子、窒素分子(N_2)とメタン(CH_4)、および化石燃料の利用から派生し地球規模での環境問題となりつつある二酸化炭素(CO_2)を化学原料として用いて、有機化合物の重要な構成元素である炭素および窒素を効率よく供給する物質変換法を確立することである。すなわち、二酸化炭素およびメタンを最小単位の炭素資源として、また窒素分子を最小単位の窒素資源として利用することにより、究極の化学プロセスの確立を目指した基礎研究である。 ここで取り扱う小分子は化学的に最も不活性な化合物の代表例であり、その効率的な活性化と化学的利用は化学における最も挑戦的な課題の一つである。以下に主な研究成果を述べる。 (1)モリブデンあるいはタングステンに配位結合した窒素分子が温和な条件下に有機化合物と反応し、ピロール、アミノピロールなどの複素環化合物に変換される反応が開発された。チタン系でもインドール誘導体などが合成された。これらは窒素分子から温和な条件下に様々な含窒素有機化合物を合成する新しい化学の幕開けとなろう。 (2)二酸化炭素を銅電極を用いて電解還元するとメタン、エチレン、エタノールなどが生成することが明らかとなり、これらの反応が一酸化炭素を中間体として進行することが判明した。 (3)酸化還元酵素の機能を電気化学的還元に利用することにより、世界にさきがけ、二酸化炭素を高選択的にメタノールに還元することに成功した。 (4)p型シリコン表面上に銅の超微粒子を付着させて二酸化炭素の光電解還元を行い、銅電極より正の電位でメタンとエチレンを生成させることに成功した。 (5)銅系の触媒を用いてメタンと一酸化炭素から酢酸が生成する新規な反応が開発された。これらは温和な条件下でのメタンのC-C結合形成反応の最初の例と言える。
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