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2核ルテニウムヒドリド錯体を前駆体に用いた異種遷移金属を含むクラスター錯体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 04241210
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

鈴木 寛治  東京工業大学, 工学部, 教授 (30106629)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードルテニウム / 三核錯体 / ヒドリド錯体 / ベンゼン錯体 / C-C結合切断 / C-C結合活性化 / カチオン錯体 / クラスター錯体
研究概要

本年度は異種遷移金属を含む配位不飽和な三核錯体の合成研究に先立って、ルテニウムの三核トリヒドリド錯体の反応性について詳細に検討し、以下に列挙する成果を得た。
(1)三核トリヒドリド錯体(Cp′RuH)_3とプロトン酸(HX)の反応で三核のモノカチオン錯体(Cp′RuH_2)_3Xが生成することを明らかにし、X線回折法を用いてその分子構造を解明した。
(2)三核トリヒドリド錯体(Cp′RuH)_3とアルキンの反応は形状選択的に進行し、μ_3-η^2-(⊥)-アルキン錯体が生成することを明らかにした。非対称アルキンの置換基の配向は一義的に決まり、より大きな置換基が選択的に3つのルテニウムで形成されるコアの真ん中に位置する。
(3)三核トリヒドリド錯体(Cp′RuH)_3と環状ジエンとの反応においては顕著なサイズ選択的基質取り込みが観察された。シクロオクタジエン、シクロヘプタジエンとは室温下およびTHF還流条件下でも全く反応せず錯体が回収されるのに対し、環サイズの小さなシクロヘキサジエン、シクロペンタジエンとは室温下で速やかに反応する。1,3-および1,4-シクロヘキサジエンとの反応ではμ_3-η^2:η^2:η^2-ベンゼン錯体が定量的な収率で得られた。一方、シクロペンタジエンとの反応ではC-C結合の切断が起こり新規な三核のメタラサイクル錯体が生成した。これまで遷移金属錯体によるシクロペンタジエンのC-C結合切断の報告は全くなく、本研究において初めて顕著な多核効果が観察されたものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Suzuki,T.Takao,M.Tanaka,Y.Moro-oka: "Synthesis and Reactivity of Dinuclear μ-Silyl Complexes of Ruthenium Having Three-centre Two-electron Ru-H-Si Interactions" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.6. 476-478 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] H.Omori,T.Kakigano,H.Suzuki,Y.Moro-oka: "Synthesis and Molecular Structure of a Dinuclear Ruthenium Dihydride Complex Containing a Perpendicularly Bridgeing Diphenylacetylene Ligand" Organometallics. 11. 982-992 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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