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金属錯体による窒素分子および等電子構造イソニトリルの活性化と反応

研究課題

研究課題/領域番号 04241216
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 嘉彦  京都大学, 工学部, 教授 (40026018)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードイソニトリル / 酢酸パラジウム / イソニトリル錯体 / ビス-シリル化反応 / ジシラン / オレフィンのビス-シリル化 / アセチレンのビス-シリル化
研究概要

窒素分子はイソニトリルと等電子構造と見なすことのできる構造をしており遷移金属錯体ではイソニトリルは同様のend-onの配位をしている。本研究では遷移金属イソニトリル錯体の反応性の探求を通して窒素分子の活性化の方法を開発しようとするものである。先ず、酢酸パラジウム触媒の存在下、各種のイソニトリルがジシランのケイ素-ケイ素結合間に挿入する反応を見出した。この反応では一級および二級アルキルイソニトリル並びに芳香族イソニトリルの末端炭素がビス-シリル化されるのに対して、三級アルキルイソニトリルだけが反応生成物を与えず未反応であった。次に、三級アルキルイソニトリルの存在下における酢酸パラジウムの触媒作用を調べたところ、ジシランによる末端アセチレンのビス-シリル化反応に特異的な触媒作用を示した。従来より知られるビス-シリル化触媒に比較して格段に優れていた。ジシランとアセチレン部分を同一分子内にもつ基質では、この触媒の特長が一層顕著となる。分子化ビス-シリル化反応によってシリコン置換基を三つ、あるいは四つ有する立体障害の大きいエチレン誘導体が良好な収率で合成された。バラジウム/三級アルキルイソニトリル錯体はさらに有用な触媒作用を有している。オレフィンとジシランの分子間ビス-シリル化反応には全く有効性はなかったが、末端オレフィンとジシラン部分を同一分子内にもたせた基質については優れた触媒作用を有した。これまで分子内および分子間にかかわらずオレフィンのビス-シリル化反応は一般に因難とされるものであっただけに、この発見は重要である。種々の分子内オレフィンのビス-シリル化反応で新規有機ケイ素化合物の合成を達成した。また、これらのビス-シリル化生成物の酸化的処理によって立体選択的ポリオール合成の新ルートを開拓した。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshihiko Ito: "Palladium-Catalyzed Insertion of Isocyanides into Silicon-Silicon Linkage of Oligosilanes." J.Am.Chem.Soc.113. 8899-8908 (1991)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshihiko Ito: "Palladium(II)Acetate tert-Alkyl Isocyanide as a Higholy Efficient Catalyst for the Inter-and Intramolecular Bis-silylation of Carbon-carbon Triple Bonds." J.Org.Chem.56. 1948-1951 (1991)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Masahiro Murakami: "Intramolecular Bis-silylation of Carbon-carbon Double Bonds Leading to Stereoselective Synthesis of 1,2,4-Triol." J.Am.Chem.Soc.113. 3987-3988 (1991)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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