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小分子活性化に要求される錯体電子状態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 04241221
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

黒沢 英夫  大阪大学, 工学部, 教授 (40029343)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード金属-金属結合 / アリル錯体 / オレフィン錯体
研究概要

本研究の目的は、クラスタート小分子の間の相互作用様式の詳細を正確に把握するためのモデルとして、アリルパラジウムおよび白金骨格を基本単位とする複核錯体の合成を行なうことである。また中心金属上の電子状態の評価、結合変換反応の解析などを行なう。とくにアリル単核錯体系で電子状態と反応パターンが比較的詳細に理解されるようになってきた金属-オレフィン結合(金属によるC-H結合活性化に見られる軌道相互作用と等価の相互作用様式を含む)に焦点をあてる。まず、過去の研究で報告例のほとんど無い、アリル基ひとつだけで橋架けされたパラジウム-パラジウム結合含有錯体の一般的合成法の確立を試みた。その結果、π-アリル(フェニル)パラジウム種の還元手脱離でゼロ価パラジウム活性種を発生させ、ここに二価のπ-アリル(ハロゲノ)パラジウム錯体を反応さると、目的とする二核パラジウム錯体が比較的高収率で合成できた。ここで得られた二核錯体は、種々のオレフィンとの相互作用を持つことが分った。とりわけ電子欠乏型オレフィンとはきわめて容易に反応して、パラジウム-パラジウム結合の解裂をひきおこすことが判明した。つぎにトリクロロスズ基がパラジウム、白金に直接結合したπ-アリル錯体を合成し、この錯体とオレフィンとの相互作用様式について、錯体の相対安定性傾畠の決定から評価した。その結果、オレフィン置換基の電子供与性が高いほど、より安定な錯体を形成する事実に基づき、スズ-金属結合の存在は、オレフィン活性化を親電子的に行なうことが結論できた。さらに活性化すべきオレフィンが塩化アリルの場合、スズ基とアリル基とがカップリングして、合成化学的に有用なアリルスズ反応剤が容易に生成することが判明した。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hideo Kurosawa,その他7名: "Novel Sun Oxidative Addition of Allylic Halides to Obfin Complexes of Palladium(O) and Platinum(O)" J.Am.Chem.Soc.,. 114. 8417-8424 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Kengo Ohkita,Hideo Kurosawa,他3名: "Syntesis and NMR Structural Studies of allyl-(poly porazolylborate)palladium and-platinum Complexes" Inorg.Chim.Acta. 198〜200. 275-282 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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