研究課題/領域番号 |
04241223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
小倉 興太郎 山口大学, 工学部, 教授 (40035077)
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研究分担者 |
矢野 潤 山口大学, 工学部, 助手 (10200552)
長岡 勉 山口大学, 工学部, 助教授 (00172510)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 炭酸ガス / 二重修飾膜電極 / 活性水素 / 電気化学的還元 / プルシアンブルー / ポリアニリン |
研究概要 |
1.炭酸ガスの高付加価値物質への化学的変換は、大気中の濃度の削減という観点ばかりでなく、21世紀に確実に到来する石油枯渇時における化学工業炭素源の開発という点からも重要である。この変換のためには、多大のエネルギーを必要とする。しかし、このような条件におけるCO_2変換はグローバルな見地からは意味がない。CO_2変換において最も重要なことは、小さなエネルギーで駆動ししかも付加価値の高い物質に変換するプロセスを開発することである。本研究においては、無機金属錯体と導電性高分から成る二重修飾膜電極を用いて、CO_2を低過電圧でC_2あるいはC_3有機化合物に変換することを目的とした。さらに、種々の錯体を修飾電極上に固定して電極の活性向上を試みた。 2.無機金属錯体膜としてはプルシアンブルー(PB)やモリブデンブルー(MB)を、導電性高分子膜としてはポリアニリン(PAn)やポリメチルピロール(PMP)を用いて二重修飾膜を作成した。また、Co、Fe、NiなどのニトロソR塩やタイロン錯体を修飾膜上の固定した。実験には、種々の電気化学的測定法、FT-IR法、SEM法、STM法などを適用した。 3.種々の修飾膜電極を用いて長時間電解後の還元生成物の同定と定量を行った。生成物と収率は修飾膜と固定した金属錯体に依存したが、主なものは乳酸、アセトン。エタノール、アセトアルデヒド、メタノールであった生成物は、-0.2V(SCE)から生成し、収率は-0.6V(SCE)で最高に達した。この電極を用いてC_3化合物が低過電圧で得られたことが注目されるが、これは導電性高分子膜中の疎水的環境で生成するものと考えられる。
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