研究課題/領域番号 |
04242102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
安積 徹 東北大学, 理学部, 教授 (90013490)
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研究分担者 |
山内 清語 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (10127152)
岡崎 正治 名古屋工業技術研究所, 研究員
阿部 晴雄 理化学研究所, 研究員 (80142917)
広田 襄 京都大学, 理学部, 教授 (90093301)
桑田 敬治 大阪大学, 理学部, 教授 (50028099)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
98,400千円 (直接経費: 98,400千円)
1994年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1993年度: 44,200千円 (直接経費: 44,200千円)
1992年度: 35,200千円 (直接経費: 35,200千円)
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キーワード | CIDNP検出ESR / SNP / DNP / CIDEP / スピン相関ラジカル対 / 磁場消光 / 生成物収量検出ESR / スピン操作 / スピン / スピン相関 / スピンダイナミックス / CIDNP / ラジカル対 / FT-ESR / 過渡回析法 / 磁場効果 / スピンダイミックス |
研究概要 |
1)時間分解CIDNP検出ESR法の開発に成功した。この方法により、ラジカル対を示すSNPスペクトルと遊離ラジカルを示すDNPスペクトルのそれぞれについて独立に時間変化を追求することが可能となった。ラジカル対の存在時間がはじめて実験的に明らかとなった。更に、時間分解CIDNPの時間分解能を、従来のマイクロ秒から50ナノ秒まで高めることに成功した。(安積 徹) 2)CIDEPの周波数依存性に関して、特にTMによる分極とスピン相関ラジカル対(SCRP)について詳しい研究を行った。TMについては、分子の回転の相関時間やゼロ磁場分裂の大きさに依存して、TMの寄与が周波数と共に増加する場合と、減少する場合があることを見いだし、Atkins-Evansの理論からの予測と比較検討し、実験結果と理論の予測の良い一致を得た。SCRPの周波数依存性はラジカル対のスピン-緩和時間との関連で理解することを試みた。(広田 襄) 3)電子励起分子の無輻射遷移が外部磁場によって加速されることの原因の一つである直接機構を確認するために、10Tまでの超高磁場での蛍光の磁場消光の実験を行った。その結果、CS_2やSO_2分子の励起状態でこの機構による磁場消光を観測することに成功した。(阿部晴雄) 4)パルス生成物収量検出ESR(パルスPYESR)法を完成した。この方法でミセル内光還元反応系で生じるスピン対のダイナミックスについて詳しい情報を得た。マイクロ波強度を変化させ、ラジカル対のスピン状態を反転或いは固定する(スピン操作する)ことで、これをcage内生成物又は散逸生成物へ導くことができることを実証した。(岡崎正治) 5)化学反応において重要な反応中間体であるラジカル対について、分光学的な同定法の開発とスペクトル上でのラジカルとの分離を行った。フーリエ変換(FT)パルスESRを用いた二次元untation(nt)法を開発し、理論式を導いた。アセトン/イソプロパノールの系を用いて二次元FID-FTスペクトル(nt周波数とLarmor周波数)を観測した。その結果、スペクトル上にラジカルとラジカル対が分離され、方法の正しさが実証された。(山内清語)
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