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化学反応系における電子相関軌道に関する理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04243201
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

野呂 武司  北海道大学, 理学部, 講師 (50125340)

研究分担者 山本 裕一  北海道大学, 情報処理教育センター, 助手 (10240128)
研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード電子相関 / 自然軌道 / 部分系 / 化学反応系 / ポテンシャル曲面 / 配置間相互作用法
研究概要

化学反応の研究において、反応物と生成物を含むポテンシャル面を精度良く計算することは、重要である。精度を上げるためには、まず豊富な基底関数系を使う必要がある。この時、postHF計算においてー電子軌道を制限しなければならない。この際用いるー電子軌道の種類によって、軌道を制限した時の誤差が左右されるため、電子相関を簡潔に表現する軌道の利用が重要になる。部分系で求めた自然軌道が全体系でも有効であることが、いくつかの分子で確認された。本研究では、部分系の自然軌道の化学反応系における有効性を見るために、シクロブタンの開裂反応の中間状態と遷移状態のCI計算を行なった。基底関数として4-31Gを用いた。各核配置は、Bernardi等がMCSCFによって決定した、ゴーシュシクロブタン型遷移状態、ゴーシュ型中間体、ゴーシュ型遷移状態、ゴーシュ-トランス型遷移状態、トランス型中間体、トランス型遷移状態の6つの核配置である。
計算は、まず(4,4)MCSCFを行ない占有軌道を決め、エチレンで求めた自然軌道を相関軌道として使い、相関軌道を制限した時のエネルギーの劣化の程度を調べた。例えば、相関軌道の個数を36から22に制限しても、相関エネルギーは85%も得られた。一方,SCF軌道の仮想軌道を相関軌道として使った場合、同様の制限をすると、相関エネルギーは50%程度しか得られない。さらに、各状態間のエネルギーの相対位置も0.03eV以内の変化にとどまることがわかった。この時のCIの次元数は、制限しない時の約37%になる。このように、部分系から合成した相関軌道は、反応系においても非常に有用であることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Yamamoto,T.Noro,and K.Ohmo: "Ab Initio CI Calculations on Free-Base Porphin" Internationl Journal of Quantum Chemistry. Vol.42. 1563-1575 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Yamamoto,T.Noro,and K.Ohno: "A Test of Composite Natural Orbitals on Benzene" Canadian Journal of Chemistry. Vol.70. 532-536 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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