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溶液のネットワーク構造揺らぎと化学反応の統計理論

研究課題

研究課題/領域番号 04243208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

笹井 理生  名古屋大学, 人間情報学研究科, 助教授 (30178628)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード水素統合 / ネットワーク / 1 / 5ゆらぎ / 熱力学的異常 / セル・ダイナミックス / 溶液内反応
研究概要

水溶液反応を理解するためには、液体の水の性質を理解することが必須である。特に、過冷却状態での熱力学的異常とシミュレーションで見いだされた動力学的異常、といった2つの異常性を理論的に正しく記述する必要がある。そこで、分子の詳細よりも水素結合のネットワークの組み替え運動に焦点を当てた新しい模型を提案した。この模型では体心立方格子を考え、格子点上にのみ分子が存在しうると考える。
この模型について平均場近以を適用することにより、水が液体として安定に存在できる領域が求められた。負の圧力では水は不安定化して気体になり、過冷却領域では水は不安定化して氷になること、過冷却での安定限界線は低圧で高温側ヘシフトすること、負圧での安定限界線は低温で折れ曲がること、が示された。又、この模型により計算された密度の圧力、温度依存性は実験を安性的に正しく説明することが示された。
次いで、揺らぎの時間変化を調べるために、セル・ダイナミックス法によるシミュレーションが行われた。ネットワークが形を変えて揺らぐ様子が追跡され、ネットワークの組み替えには、分子の集団的運動に伴った強い時間、空間的相関があることが示唆された。又、ネットワークの組み替えに伴うエネルギーの変動が分析され、多重の緩和過程が共存すること、1/fノイズとみなせるような揺らぎのスペクトルが得られることが示された。さらに、この模型を深く分析して、ネットワークの揺らぎを支配する要因、ネットワークの揺らぎが溶液内反応に与える影響について考察する必要性が示された。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Sasai,I.Ohmine and R.Ramaswamy: "Long Time Fluctuation of Liquid Water" J.Chem.Phys.96. 3045-3053 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] M.Sasai and P.G.Wolynes: "Unified Theory of Collapse.Folding and Glass Transitions in Associafive Memory Models of Proteins" Phys.Rev.A. 46. 7979-7997 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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