研究分担者 |
茂手木 公彦 日本大学, 文理学部, 講師 (40219978)
西岡 久美子 日本大学, 文理学部, 助教授 (80144632)
鈴木 正彦 日本大学, 文理学部, 助教授 (00171249)
夜久 竹夫 日本大学, 文理学部, 教授 (90102821)
境 正一郎 日本大学, 文理学部, 教授 (30130503)
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研究概要 |
場の理論には常に"発散"の問題があらわれ,物理的にも、数学的にも困難を引き起こしている.物理的に於いては,"くりこみ"という名のもとにこの発散を回避するが,数学的には意味をなさないように思われる. 本研究に於いては,この発散をどの様に幾何学として取り扱うことが可能であるかを考える.本研究の特徴的な所は,通例,発散を"好ましくないもの"と考え,回避するのであるが,発散こそが非自明な(曲率が消えない)幾何学を提供するものであると主張する点にある.以下方針と成果についてのべる.:1.ゲージ接続を"分解の方法"とよばれる純代数的な枠組内で定式化すると,発散等を極めて明瞭に定義することができる.2.ゲージ接続は発散がないとき,すべて平坦な接続に拡大されることを示す.3.発散を含んだ接続も,発散を認めると(これを"正則化"という)平坦な接続に拡大される.このとき,発散の形を具体的に記述できる.4(3)で得られた発散に対して,Deligueの確定特異点型の微分方程式論のアイデアを拡張して,ある(発散を含まない)Hermite接続を対応させることができることを示す.逆はいわゆるBott-Chernの定理と考えることができる.
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