研究課題/領域番号 |
04246107
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
岩村 吉晃 東邦大学, 医学部, 教授 (20057508)
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研究分担者 |
星宮 望 東北大学, 工学部, 教授 (50005394)
永野 俊 法政大学, 工学部, 教授 (30198345)
外山 敬介 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90090505)
津田 一郎 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (10207384)
斉藤 秀昭 玉川大学, 工学部, 教授 (30215553)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
29,000千円 (直接経費: 29,000千円)
1992年度: 29,000千円 (直接経費: 29,000千円)
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キーワード | 触対象の認知と操作 / 3次元の視覚認知 / visual flowの認知 / 表情の認知と記憶 / 注視点決定モデル / 時系列の動的符号化 / 非線形神経モデル |
研究概要 |
実験的研究:岩村は、サル中心後回体性感覚野ニューロンのうち、手の自発的運動に伴って発火するものの性質を調べ、触対象の認知と操作のそれぞれにかかわる神経機構がこの領域にあることを明かにした。外山は、超高速CPUコンピュータ制御の3次元視覚刺激装置を開発し、ネコのPNLS野で運動視差、大きさの変化、陰影、テクスチャの変化など3次元の視覚認知のてがかりに反応選択性をもつニューロンを見いだした。斉藤は、ヒトのvisual flowの認知が、flowの一様性を乱す動きの方向ノイズに対してかなりの許容性をそなえていることを明かにし、サルのMST野の方向選択性ニューロンの活動を記録してヒトとの対応関係を調べた。さらにサルのIT野のニューロンが、V4野とちがって、繰り返し刺激に対し反応減少を示すこと(反応可変性)を明かにした。三上は、表情など複雑な図形認知の脳内神経メカニズムを知るため、サルの側頭連合野ニューロン活動記録から、側頭先端部(側頭極)が表情の認知と記憶に重要であること、周期的ニューロン活動が記憶に関係があることを示唆した。計算論的研究:永野は、ヒトが網膜周辺部に刺激をうけるとサッケードし、これを中心視するメカニズムを説明する注視点決定モデルを求めシミレーションを行った。初期段階ではモデルはボトムアップモデルによって注視点を決定するが、画像に対する知識を獲得したあとではトップダウンモデルルの入力と併せて注視点を決定することを示した。星宮は、時系列パタンを認識する方法として、時間とともに孤立局在興奮の位置が移動する近傍興奮一遠方抑制型の神経場を用意し、その発火パタンと入力パタンの論理積として得られる発火を保持することで時系列を空間パタンに固定するモデルを提案した。津田は、刺激存在下での確率的シナプス素量放出にもとずくニューロダイナミックスの一般的表現と、一次元パタンの複雑さの定義についての提案をおこなった。
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