研究概要 |
◎ハードウェア構成:CCDカメラを上下・左右2軸回転のステップモータ駆動の回転台に設定している.取り込んだ視野画像はVMEバス経由でTVモニタに表示される.視野における視覚情報処理,認識はFSバス経由でワークステーション上にて下われ,ウィンドウ上に処理過程が表示される.眼球運動制御信号はワークステーションからVMAメモリ転送を経て2軸モータを駆動する. ◎データベース構成:視覚情報記憶データベースは索引部とデータ格納部に分かれる.データ格納部には画像データがスキーマ,オブジェクト中心の多分岐木構造で格納されるている.オペレーションデータベースには視覚情報認識の際に行われる眼球運動を含めた基本オペレーションを格納している.これは,発達および学習とともにオペレーションテクニックが更新される仕組みとしている. ◎機能モジュール構成:処理をそれぞれのモジュールで分担し、次のような構製とした.(1)初期視覚像処理系として主に周辺視機構によるもので,視野全体の視覚イメージとなり,画像の顕著な特徴情報が抽出される.(2)視覚詳細情報抽出処理系として認識制御処理系から受けた要求に基づき,対象の特徴情報中心の視覚情報の詳細抽出を行う.(3)認識情報処理系として視覚詳細情報からキー情報を抽出し,視覚情報記憶データベースのアクセスを指令しながら認識を行う.同時に詳細情報抽出要求とそのための眼球運動指令をそれぞれ発する.(4)ワーキング記憶はヒトの「見ている」心像を表し,上記で得られた画像情報がこれに投射され,選択的注意や位置の恒常性が確保される. ◎この研究結果を、本年3月18日の電子情報通信学会MEとバイオサイバネテイックス研究会で発表する。
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