研究課題/領域番号 |
04246229
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田邊 敬貴 大阪大学, 医学部, 助手 (90171818)
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研究分担者 |
奥田 純一郎 大阪大学, 健康体育部, 助教授 (30093389)
松本 昌泰 大阪大学, 医学部, 助手 (20192346)
原田 貢士 大阪大学, 医学部, 講師 (70156503)
橋川 一雄 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1992年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 記億障害 / 海馬 / 海馬傍回 / 側頭葉 / 頭遣葉 / MRI / SOECT |
研究概要 |
目的:記億障害はAlzheimer与の主たる初期症であり、初期診断のマーカとして注目されている。そこで記銘力障害のみを呈する病初期ないし軽症期に、形態的並びに画像診断可能か否から中心に検討してみた。 対象:症例はNINCDS/ADRDAの診臨基準によって、possible Alzheimer病と診断された6名(平成年齢69.5歳)、probable Alzheimer病と診断された8名(平均年齢64.9歳)、および対照健常老人8名である。Possible Alzheimer病例は、健忘症状に加えて視空間性障害等の後方症状をも有する進行例である。 方法:形態的にはMRI冠赤断像上で関心領域の面積を測定した。機能的にはSPECTを用い、OML平行および海馬長軸に平行な断層像上で、血流状態を小脳の詰流等との比較で視覚的に伴定した。 結果:形態最には、possible Alzeimer病群と同程度の海馬および海馬傍回の萎縮は認められなかった。機能的には、possible Alzheimer病群では1例を除き海馬領域を含む両側側頭葉内側部の血流が外側部に比ベ著明に低下していた。ただし視床や他の部位には血流低下は認められなかった。これに対し、probable Alzheimer病群では全例側頭葉外側面にも血流低下を任め、さらに頭頂葉にも低潅流がみられた。 考察:Alzheimer病では、海馬領域に侵襲が始まり、これに対応して記銘力障害が漸次増悪し、さらには病変は側頭-頭頂領域に拡がり、この結果視空間性障害、失語症害、失語症状、失行症淑等の後方症状が生じることが示された。
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