研究課題/領域番号 |
04247104
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
溝口 秀昭 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70049021)
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研究分担者 |
中畑 龍俊 信州大学, 医学部, 助教授 (20110744)
浅野 茂隆 東京大学, 医学部, 教授 (50134614)
桂 義元 京都大学, 医学部, 教授 (90027095)
須田 年生 熊本大学, 医学部, 教授 (60118453)
平嶋 邦猛 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00165169)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
29,800千円 (直接経費: 29,800千円)
1992年度: 29,800千円 (直接経費: 29,800千円)
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キーワード | 血液幹細胞 / 受容体型チロシンキナーゼ / stem cell factor / トランスジェニックマウス / P53遺伝子 / ストロマ細胞 / トランスフェリンレセプター / インターロイキン11 |
研究概要 |
(1)幹細胞の濃縮・純化・増幅:マウスでは前年度の研究で完成した方法で幹細胞を単離し、その幹細胞に発現している10種の受容体型チロシンキナーゼを明らかにした。また、マウス幹細胞はstem cell factor(SCF)とIL-6あるいはIL-11を一緒に加えると数千倍に増幅されるが、γインターフェロンにも同様の作用があることを明らかにした。なお、SCFの活性にAsp^<134>からSer^<142>までの構造が必要であることも明らかにした。ヒト幹細胞では分化系列抗原陰性でCD34^+の細胞を集めると幹細胞が20〜50%に濃縮された。SCFとIL-11を共に加えると、約10倍に増幅されることを明らかにした。(2)多能性幹細胞の細胞周期の調節:映画撮影によってマウス幹細胞の分裂様式を検討し、サイトカイン刺激ではランダムであり、ストロマ細胞存在下では規則正しく起こることを明らかにした。(3)増殖関連遺伝子を挿入したトランスジェニックマウスにおける造血幹細胞の挙動:p53遺伝子欠損マウスを相同組換えにより作成し、各組織の線維芽細胞が培養すると高い増殖能を維持し続け、造血系では幹細胞およびBリンパ系細胞が同様であり、生後3〜6ヶ月のマウスで多クローン性のT細胞の腫癌を形成し、p53遺伝子の造血における機能を明らかにした。4.顆粒球マクロファージ系細胞の分化:顆粒球マクロファージの分化に関わる造血因子およびレセプターは既に明らかにされており、本年度はその方面の研究はなされなかった。(5)リンパ球の初期分化と幹細胞:骨髄中の幹細胞に発現しているトランスフェリンレセプターがT細胞への分化に必須であることを明らかにした。その他、LFA-1およびPgp-1は幹細胞からT細胞への分化には必須であるが、胸腺中の前駆細胞からT細胞への分化には必要ないことも明らかにした。(6)巨核球・血小板産生:IL-11のオートクリン機構が巨核芽球性白血病細胞株にあることを明らかにし、その結果は巨核球の増殖分化機序に示唆を与えるものである。
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