研究課題/領域番号 |
04250106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
永井 克孝 (財)東京都臨床医学総合研究所, 所長 (80072974)
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研究分担者 |
谷口 克 千葉大学, 医学部, 教授 (80110310)
鈴木 康夫 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (00046278)
竹縄 忠臣 東京大学, 医科学研究所, 教授 (40101315)
星 元紀 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (20012411)
斎藤 政樹 自治医科大学, 医学部, 教授 (60012762)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
31,000千円 (直接経費: 31,000千円)
1992年度: 31,000千円 (直接経費: 31,000千円)
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キーワード | ガングリオシド / イノシトールリン酸化酵素 / メラノーマ糖鎖抗原 / 精子・卵子相互作用 / コリンイR動性ニューロン / MHCクラスII分子 / ヒト骨髄性白血病細胞 |
研究概要 |
ガングリオシド糖鎖の担うバイオシグナルの機能とその分子機作を解明するために生理活性に注目した研究を展開し、各分担研究者は以下のような注目すべき成果をえた。 細胞内情報伝達を担うイノシトール酸化酵素の一種PI3-キナーゼ活性がポリシアロガングリオシド(特にGD1a)で特異的に阻害されることが発見され、ガングリオシドの特定分子の情報伝達系への直接的関与が明らかにされつつある。黒色腫メラノーマの特異抗原の一つであるガングリオシドGM3を特異的に認識するT細胞株の作成に成功、T細胞による糖鎖認識にも糖鎖とHCクラスII分子の共認識が必須であることを明らかにした。胃炎、胃潰瘍の発症症状の増悪に関与するとして最近注目されている細胞(H.Pylori)の受容体が、胃粘膜に多量に存在する酸性糖脂質スルファチドであることが明らかになった。コリン作動性ニューロンに特グリオシドが初めて明らかにされた。それはA系列との系列のハイブリッド型の新しいガングリオシドで、コリナージック機能との関わりの解明が急がれている。全合成したGM3はヒト骨髄性白血病細胞HL-60に対して、天然型に比べ約70%の分化誘導活性を有することが判明した、この差異は疎水性セラミド基の脂肪酸組成に起因するもので、ガングリオシドの生物活性には、糖質部分と共に疎水基が重要であることが推定された。ウニ卵の主要糖脂質、GM5(NeuGcα2-6Glcβ1-1Cer)に対する抗体を作成し、末受精卵では、GM5が細胞内膜系に偏在すること、受精後、速やかにその分布で変え胚発生・分化過程において重要な役割を演じていることを明らかにした。
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