研究課題/領域番号 |
04250204
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川嵜 敏祐 京都大学, 薬学部, 教授 (50025706)
|
研究分担者 |
岡 昌吾 京都大学, 薬学部, 助手 (60233300)
小堤 保則 京都大学, 薬学部, 助手 (70205425)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | HNK-1抗原 / グルクロン酸 / 糖転移酵素 / ラクトサミン / 脳 / 糖脂質 |
研究概要 |
HNK-1糖鎖抗原の生合成に関わるグルクロン酸転移酵素について実験を行ない以下のような知見を得た。 1)従来の糖脂質を用いた活性測定系以外に糖タンパク質を用いた活性測定系を新たに確立し、グルクロン酸転移酵素の諸性質を検討した。アシアロオロソムコイドを受容体とし、UDP-グルクロン酸( ^<14>C)を供与体として、ラット脳のNP-40可溶化物と反応させると、時間経過とともに ^<14>C-グルクロン酸が受容体に取り込まれた。本酵素活性発現にはMn^<2+>を必要とし、至適濃度な20mMであった。反応の至適はpHは6.5であった。本酵素のUDP-グルクロン酸およびアシアロオロソムコイドに対するKm値はそれぞれ21μM、1.9μMと算出された。 2)グルクロン酸転移酵素の基質特異性を調べた。糖タンパク質に対する酵素活動はアシアロオロソムコイド糖ペプチドで阻害されるが、その糖鎖の非還元末端のガラクトース残基を除いたアガラクトオロソムコイド糖ペプチドでは阻害がかからなかった。また本酵素活性はN-アセチルラクトサミンで阻害されるものの、ラクト-N-ビオースではほとんど阻害されなかった。従って糖タンパク質に対する酵素は受容体の糖鎖の非還元末端のラクトサミン構造を認識しそのガラクトース残基にグルクロン酸を転移すると考えられた。 3)これらグルクロン酸転移酵素の臓器分布を調べた。糖タンパク質及び糖脂整に対する酵素はともに脳に局在しており、肝臓、腎臓、胸線、脾臓、肺にはほとんど見いだされなかった。また、末梢神経系である座骨神経遷移では糖タンパク質に対する活性のみが検出された。
|