研究課題/領域番号 |
04250213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
黒田 洋一郎 東京都神経科学総合研究所, 神経生化学研究部門, 副参事研究員 (30073084)
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研究分担者 |
小林 和夫 東京都神経科学総合研究所, 神経生化学研究部門, 主事研究員 (80100139)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | シナプス形成 / 大脳皮質 / エンドグリコセラミダーゼ / 培養ニューロン / ガングリオシド / カルシウム |
研究概要 |
ラット(胎令18日-19日)脳から大脳皮質を取り出し、パパインによ酵素処理で細胞を単離・培養した。この初代培養系に、およそ培養開始7日目頃fura-2を負荷して細胞内Ca^<2+>濃度多点同時解析システムでモニターすると、視野内のほぼ総てのニューロン同期した細胞内Ca^<2+>の自発的な変動を示する様になる。同時になった電顕によるシナプスの定量的な観察の結果、培養ニューロン間のシナプス数と細胞内Ca^<2+>濃度変動の振動数とが強い相関を示すことが明らかになっている(相関係数:r=0.90)。従って、一定条件下で細胞内Ca^<2+>濃度変動の振動数を側定することによって、培養ニューロン間のシナプス形成を簡便にす推定することが可能となる。図に示した様に、培養2日目よる、エンドグリコセラミダーゼ(EGCase)とアクチベーターを培養液に添加し、培養7-8日目まで添加し続けておくと、ニューロン間で同期してみられる細胞内Ca^<2+>濃度変動の振動数が無添加コントロールに比べ酵素濃度依存的に有意に減少した。前述の振動数と電顕によって実際に観察した場合のシナプス数との正の相関から、EGCaseにより、ガングリオシドの糖鎮部分を除くことによって、培養大脳皮質ニューロン間のシナプス形成が抑制されたことが示唆された。それをconfirmすべく、同様に処理した培養ニューロン系を電顕用に固定し、実際に形成されたシナプス数を多数の電顕写真から定量化した。preliminalyな結果は、EGCase処理標本でシナプス数の減少、すなわちシナプス形成が抑制されていることを示している。
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