研究課題/領域番号 |
04252102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
町田 泰則 名古屋大学, 理学部, 教授 (80175596)
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研究分担者 |
佐藤 文彦 京都大学, 農学部, 助教授 (10127087)
中村 研三 名古屋大学, 農学部, 教授 (80164292)
内宮 博文 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (50142229)
岩渕 雅樹 京都大学, 理学部, 教授 (30000839)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
55,000千円 (直接経費: 55,000千円)
1992年度: 55,000千円 (直接経費: 55,000千円)
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キーワード | Tiプラスミドベクター / ヒストン遺伝子 / スポラシン遺伝子 / ショ糖誘導遺伝子 / rolC遺伝子 / シス領域 / ベルベリン合成 / ACPハイドロラーゼ |
研究概要 |
本年度は、以下のような成果を挙げた。 (1)Agrobacteniumによる植物細胞の形質転換に関与している二つのタンパク質を同定し、それらの直接的な相互作用により、形質転換反応が誘発されることがわかった。また、タバコの根特異的プロモーターを用いることにより、スコポラミン生産能力が増大した形質転換ベラドンナの毛状根を作出した。その蓄積量はCaMV35Sプロモーターを用いた場合より、1.5倍高かった。(2)ヒストンH3遺伝子の細胞周期でのS期特異的発現は、二つのcis配列の協調的作用によることがわかった。(3)ショ糖に応答するrolCプロモーター領域に結合する一本鎖結合タンパク質を同定した。(4)ショ糖に応答するスポラミン遺伝子プロモーターには正と負のcis配列が存在することがわかった。(5)ベルベリン生合成の2つの0メチル化酵素のcDNAをクローン化した。(6)イオウ代謝サイクルに中心的な役割を果たしているシステイン合成酵素で細胞質と葉緑体に存在するものの遺伝子cDNAを高等植物からクローニングした。(7)エリシターによるイソフラボノイド生合成の発現とカルコン合成酵素遺伝子の大腸菌での発現を行った。(8)グルタミン合成酵素遺伝子の発現部位が、維管束細胞であることがわかった。(9)植物ウィルスRNA複製酵素遺伝子を発現している植物細胞を利用した物質生産系を確立した。(10)脂肪酸代謝の鍵酵素であるアシルACPヒドロラーゼの33kDaポリペプチドのアミノ末端の配列を34残基決定した。以上のようにこの3年間で、物質生産を担っている植物遺伝子のクローニングとその発現の分子機構の研究が進むと同時に、実際に遺伝子操作により高いレベルの物質生産系が確立しうるところまで進んできた。 以上の研究を遂行するために、計画通り設備備品を購入した。
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